強盗(読み)ゴウトウ

デジタル大辞泉 「強盗」の意味・読み・例文・類語

ごう‐とう〔ガウタウ〕【強盗】

《古くは「ごうどう」とも》暴力や脅迫などの手段で他人の金品を奪うこと。また、その者。「強盗を働く」
[類語]泥棒・盗人・盗賊・追い剝ぎ・賊・こそ泥・ギャング・辻強盗・物取り・夜盗・空き巣・空き巣狙い・板の間稼ぎ・枕探し・護摩の灰・車上荒らし・火事場泥棒・掏摸・かっぱらい・巾着切り・箱師・万引き・置き引き・引ったくり

がん‐どう〔‐ダウ〕【▽強盗】

《「がん(強)」は唐音》
1 「ごうとう(強盗)」に同じ。
「この半七を掏摸すりの、騙かたりの、―のとは」〈浄・女腹切〉
2 「強盗提灯がんどうぢょうちん」の略。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「強盗」の意味・読み・例文・類語

がん‐どう‥ダウ【強盗・龕灯ドウ】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① ( ━する ) 他人の品物や金銭などを暴力を用いて無理に奪い取ること。また、その人。ごうとう。押し込み。押し入り。がんど。単にののしりのことばとしても用いる。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
    1. [初出の実例]「言は、人を劫かして、取るぞ、かんたふをするぞ」(出典:史記抄(1477)一六)
  3. ② 「がんどうちょうちん(強盗提灯)」の略。
    1. [初出の実例]「もう一人は龕灯(ガンドウ)を高く上げて辺りを見廻した」(出典:白樺になる男(1925)〈十一谷義三郎〉三)
  4. ③ 「がんどうがえし(強盗返)」の略。
    1. [初出の実例]「せりあげしゃちがんどうぶんまはしといふ道具立」(出典:洒落本・玉之帳(1789‐1801頃)一)
    2. 「どろどろになり、龕燈(ガンドウ)にてお亀消える」(出典:歌舞伎・絵本合法衢(1810)七幕)

強盗の語誌

( 1 )「盗」の呉音は清音のタウだが、「強」の呉音ガウのウが鼻音性をもっているため、タウが濁音化してガウダウとなり、さらに、舌音のダに引かれてガウのウが舌音の鼻音ンに転じてガンダウとなったものと思われる。
( 2 )その後、ガンダウの形は、「強盗提灯」「強盗返し」「強盗頭巾」などの複合語に残るにとどまり、単独ではガウダウとなっていく。さらに、字音の連濁や開合の区別が多く失われた江戸後期から明治頃に、ゴウトウが一般的になった。


ごう‐とうガウタウ【強盗・豪盗】

  1. 〘 名詞 〙 ( 古くは「ごうどう」 ) 乱暴したりおどかしたりして、人の金銭や物品などを奪うこと。また、その人。強窃(ごうせつ)。がんどう。
    1. [初出の実例]「がうだう、またよろづにおそろし」(出典:枕草子(10C終)一五三)
    2. 「強盗(ガウタウ)が白刃の抜身を畳に突き立てて」(出典:彼岸過迄(1912)〈夏目漱石〉松本の話)
    3. [その他の文献]〔宋史‐黄洽伝〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「強盗」の読み・字形・画数・意味

【強盗】ごうとう(がうたう)

凶器や暴力で財物を奪う者。〔宋史、黄洽伝〕強盜は他盜に異なり。~(も)し止(た)だ役(こんえき)のみならば、三年の後、圈檻(けんかん)(収容するおり)一たび弛まば(きとつ)四出し、善良のを受くること、(あ)げて數ふべけんや。

字通「強」の項目を見る。

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の強盗の言及

【盗賊】より

…17世紀フランスの版画家ジャック・カロが描いた多くの作品に盗賊の群れのモティーフが使われたこともその証拠といえる。18世紀に入ると,大都市では押込み強盗,家僕の窃盗,すりなどの盗みの行為が圧倒的に多くなり,例えば革命前夜のパリでは犯罪件数の90%に近い割合を示して,現代社会にきわめて類似した犯罪構造をはらんでいた。こうしたなかで,18世紀のイギリス,フランス,ドイツではディック・ターピンDick Turpin(本名Richard Turpin,1706‐39),カルトゥーシュCartouche(本名ドミニクLouis Dominique,1693‐1721),シンダーハネスSchinderhannes(本名ビュックラーJohann Bückler,1783‐1803)らの強盗が理想化されて,中世イングランドの義賊ロビン・フッドにも似たイメージが民衆世界にわきあがるが,彼らは本質的には盗賊のやからにすぎなかった。…

【盗み】より

…私有の観念の発生とともに古くからあった行為であろうが,さまざまな社会の中で,どのような行為が犯罪とされ,またどのように罰せられるかは,その社会や文化のあり方と深くかかわっているといえる。 なお盗みをめぐる現在の法律上の問題については,〈窃盗罪〉〈強盗罪〉〈横領罪〉の項を参照されたい。
【盗みをめぐる習俗】
 盗みという行為がどう扱われるかは,その社会の〈所有観念〉と深くかかわりをもつ。…

※「強盗」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

アジア諸国の友好と平和促進とを目的としたスポーツ大会。第1回は1951年にインドで開催。原則としてオリンピックの中間年に行われる。主催はアジア‐オリンピック評議会。→アジア冬季競技大会...

アジア競技大会の用語解説を読む