松阪[市](読み)まつさか

百科事典マイペディア 「松阪[市]」の意味・わかりやすい解説

松阪[市]【まつさか】

三重県中部の市。1933年市制。東部櫛田川などが流れる伊勢平野部で,伊勢湾に面する。中心市街は1588年蒲生氏郷の松阪城築城以来城下町として発達,江戸時代には紀州和歌山藩領となり,参宮街道の宿場町松阪木綿を扱う松阪商人の商業町でもあった。明治中期に興った繊維工業のほか製材・木工業も行われ,1960年代に臨海部や内陸部に化学,機械などの工業団地が立地,1994年松阪中核工業団地も操業を開始した。紀勢本線,名松線,近鉄山田線・大阪線・名古屋線,伊勢自動車道が通じる。周辺では米作,野菜・茶栽培,松阪牛飼育が盛ん。城跡は松阪公園。園内に本居宣長旧宅(特別史跡),本居宣長の墓(史跡),宝塚古墳(史跡)がある。古い町並みの景観が保存されており,歴史民俗資料館もある。櫛田川上流の香肌(かはだ)峡一帯は室生赤目青山国定公園に属する。2005年1月一志郡嬉野町,三雲町,飯南郡飯南町,飯高町を編入。623.66km2。16万8017人(2010)。
→関連項目大河内曾禰荘三井家

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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