普及版 字通 「申(漢字)」の読み・字形・画数・意味
申
常用漢字 5画
[字訓] かみ・のびる・もうす
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 象形
電光の走る形に象り、(神)の初文。電の下部は、その電光の屈折して走る形。〔説文〕十四下に「なり。七、陰气體をし、自ら申束(しんそく)す。(きよく)に從ふは、自ら持するなり。は餔時(ほじ)(食事時)を以て事を聽く。旦(あさ)のを申(の)ぶるなり」と説くも、字形に即するところがない。〔大克鼎(だいこくてい)〕「申(かみ)に孝(けんかう)す」、〔杜伯(とはくしゆ)〕「其れ用(もつ)て皇申(神)考と好友とに享孝す」など、金文には申を神の意に用いる。〔詩、小雅、采〕「祿、之れを申(かさ)ぬ」のように申重の意に用い、また上申・申張のように用いる。伸はその派生字である。
[訓義]
1. かみ、なるかみ、いなずま。
2. のびる、のばす。
3. あきらか。
4. あきらかにする、もうす。
5. かさねる、ふたたびする。
6. つかねる、しめくくる、いましめる。
7. 十二支のさる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕申 ノブ・カサヌ・カサネテ・サル・マウス・ノビス
[部首]
〔説文〕に臾(ゆ)・曳(えい)など三字を属し、〔玉〕に暢など三字を加える。臾・曳は腰に手を当てた姿勢をいう字で、に従う。電光の象形である申とは関係のない字である。
[声系]
〔説文〕に・呻・伸・電・紳・坤・陳など十一字を収め、また身を申の省声とする。身は妊婦の側身形。申声の字に屈伸・伸張の意をもつ字が多い。
[語系]
申・伸・信sjienは同声。尸(し)(かたしろ)sjieiや展tian、陳dienも声義の関係があり、尸陳・伸展の意があり、もと一系の語である。
[熟語]
申意▶・申詠▶・申▶・申戒▶・申解▶・申勧▶・申議▶・申義▶・申救▶・申駆▶・申敬▶・申▶・申憲▶・申晤▶・申誥▶・申謝▶・申酌▶・申釈▶・申▶・申舒▶・申証▶・申詳▶・申状▶・申申▶・申請▶・申析▶・申説▶・申雪▶・申訴▶・申▶・申奏▶・申束▶・申旦▶・申重▶・申張▶・申勅▶・申飭▶・申呈▶・申展▶・申白▶・申布▶・申文▶・申報▶・申明▶・申命▶・申盟▶・申約▶・申理▶・申稟▶・申令▶・申励▶・申論▶
[下接語]
申・窮申・具申・屈申・咨申・上申・追申・答申・内申・伏申
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報