デジタル大辞泉
「熟」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
Sponserd by 
こなし【熟】
- 〘 名詞 〙 ( 動詞「こなす(熟)」の連用形の名詞化 )
- ① こなすこと。細かに砕くこと。また、そのもの。
- [初出の実例]「夕月や一つ打蚊に又ひとつ〈米仲〉 麦のこなしにむせる旅人〈亀成〉」(出典:俳諧・江戸新八百韻(1756))
- ② 表現をわかりやすいものにすること。かみくだいて説明すること。
- [初出の実例]「我当時の流行をうかがひ侍るにも、言(ことば)の平懐(コナシ)なるをかつてきらひ給はず」(出典:俳諧・旅寝論(1699))
- ③ 体、また、身につけるものの取り扱い方。立ち居振舞いや手さばき。
- [初出の実例]「ぢがみふさふさいしゃうのこなし、心りはつで道中よふて」(出典:浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(1712頃)相の山)
- 「体の動作(コナシ)からして疲切ったやうにガッカリして居る」(出典:青春(1905‐06)〈小栗風葉〉秋)
- ④ 江戸時代の遊里語で、その場にふさわしいとりなし。上手な取り扱い方。さばき。座配。
- [初出の実例]「こなし 男女共に、よくとり入て、心のままにうけひく貌(かたち)をいふ。麦をこなすなどいふにかよふ詞(ことば)也」(出典:評判記・色道大鏡(1678)一)
- ⑤ 歌舞伎で、俳優が台詞によらず、主として動作で心理を表現する演技。
- [初出の実例]「瀬平いろいろ思入有。用水手桶の水にて水鏡を見る。無念のこなし」(出典:歌舞伎・幼稚子敵討(1753)二)
- ⑥ いじめること。つらい目にあわせること。〔日葡辞書(1603‐04)〕
こなれ【熟】
- 〘 名詞 〙 ( 動詞「こなれる(熟)」の連用形の名詞化 ) こなれること。なれまじること。消化。
- [初出の実例]「早く飯を食ふ様にさせ度(たい)と、柔けへ消化(コナレ)の良い物で養って遣るのだらう」(出典:落語・京阪見物(1894)〈三代目春風亭柳枝〉)
じゅく【熟】
- 〘 名詞 〙 熟した柿をいう女房詞。熟柿(じゅくし)。
- [初出の実例]「おか殿よりかき、しゆくまいる」(出典:御湯殿上日記‐文明九年(1477)九月二一日)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
Sponserd by 
普及版 字通
「熟」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
Sponserd by 