端折る(読み)ハショル

デジタル大辞泉 「端折る」の意味・読み・例文・類語

はしょ・る【折る】

[動ラ五(四)]《「はしおる」の音変化》
着物すそを折り上げて帯に挟む。「裾を―・る」
ある部分を省いて短く縮める。省略する。「細部説明を―・る」
[可能]はしょれる
[類語]省略略す略する省く間引く前略中略後略上略下略割愛省筆約する

はし‐お・る〔‐をる〕【端折る】

[動ラ五(四)]はしょる」に同じ。
「そんなに先を急ぐなら、道中は―・って」〈紅葉・二人女房〉

つま‐お・る〔‐をる〕【端折る/爪折る】

[動ラ五(四)]
物のはしを折る。「読みさしのページを―・る」
爪の先で折る。
「桜が枝を―・りて」〈浄・十二段

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「端折る」の意味・読み・例文・類語

はし‐お・る‥をる【端折】

  1. 〘 他動詞 ラ行四段活用 〙
  2. はしょる(端折)
    1. [初出の実例]「田をうゑ申とて、我もじ身やぶれ襌(かたびら)をき、たかしおりにはしをりて」(出典三河物語(1626頃)一)
  3. はしょる(端折)
    1. [初出の実例]「丁数かぎりあればぐっとはしをる」(出典:滑稽本・八笑人(1820‐49)二)

はしょ・る【端折】

  1. 〘 他動詞 ラ行五(四) 〙 ( 「はしおる」の変化した語 )
  2. 着物の裾を持ち上げて帯にはさむ。はせおる。
    1. [初出の実例]「貴様も尻をはしょった。おれもはしょると」(出典:咄本・鹿の子餠(1772)尻端折)
  3. はぶいて短く縮める。簡単にする。省略する。
    1. [初出の実例]「付けとどけをはしょれば」(出典:洒落本・中洲の花美(1789)小通の登楼)

つま‐お・る‥をる【端折・爪折】

  1. 〘 他動詞 ラ行四段活用 〙
  2. はしを折る。転じて、重要でないところを省略する。はしょる。
  3. 爪先で折りとる。
    1. [初出の実例]「つま折て口にくはゆる若葉哉〈釣眠〉」(出典:俳諧・柱暦(1697))

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