精選版 日本国語大辞典 「肩」の意味・読み・例文・類語
かた【肩】
かた‐・す【肩】
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一般的に腕(上肢)と胴(躯幹(くかん))を結合している部分の上面を、漠然と「かた」というが、解剖学的には肩峰部(肩関節の周辺部)を中心として、三角筋部、肩甲上部、肩甲間部などを含めた範囲をいい、内部には肩関節、およびこれを包んでいる肩の筋や靭帯(じんたい)などがある。肩関節は外側に突出した肩甲骨の浅い関節窩(か)と上腕骨頭との間に成立し、典型的な球関節に属する。肩関節は全身の関節のなかでもっとも可動範囲が広いため、脱臼(だっきゅう)しやすく、全身の関節の脱臼の半分は肩関節である。
外見上の肩の形をつくるのは、肩関節周囲を包む多数の筋と靭帯である。筋には、肩の丸みをつくる強大な三角筋と、肩甲骨の背面に付着している棘上筋(きょくじょうきん)、棘下筋、あるいは小円筋、大円筋があり、これらの筋の協力によって上腕の挙上、外側回旋、あるいは後方へ引くといった運動が可能となる。また、肩の運動は、肩関節のほかに肩鎖関節、胸鎖関節、胸壁上を動く肩甲骨の運動の協同作用によってもたらされる。
肩関節は、ほとんどあらゆる方向に運動できるが、これは肩関節が浅い球関節構造であるということのほかに、この部位の関節包(関節を包む膜)がまばらで緩く、関節間隙(かんげき)に余裕があることにもよる。たとえば肩甲骨と上腕骨とは2.5センチメートルも離れることができる。四十肩とか五十肩といって40歳代、50歳代に肩の痛みと運動障害を訴えるのは、多くの場合、肩関節周囲の靭帯や筋の炎症によっている。
[嶋井和世]
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… 腕の範囲のあいまいさは西欧語にもある。arm(英語),Arm(ドイツ語)は腕だが,shoulder(英語),Schulter(ドイツ語)も動物の前肢を表すことがある。チェコ語ramenoは腕と肩の両意がある。…
…ハイドは大動物(ウシ,ウマなど)の皮で,アメリカ,カナダ規格では皮重量25ポンド(約11kg)以上のもの,スキンはそれ以下のもので,幼動物または小動物(子ウシ,ヒツジ,ブタなど)の皮をさす。ハイドはその使用目的によって原料皮,または革になったとき,サイドside(背線での半裁),ショルダーshoulder(肩部),バットbutt(背部),ベリーbelly(腹部)などに裁断されることがある(図)。 動物からはいだままの生皮は腐敗しやすいので,ただちに乾燥(乾皮),塩づけ(塩蔵皮),塩づけののち乾燥(塩乾皮),防腐剤で処理後,乾燥(薬乾皮)などの方法で保存される(仕立て,キュアリング)。…
…もっともヒトでは,このような滑膜性関節もある種の病変によって全体が骨化して一体となり,可動性をまったく失うことがある。なお,化石で知られるところによると,古生代の原始魚類であった板皮(ばんぴ)類のなかには,カニの脚のように関節でつながる胸びれをもつ種類(胴甲類)やコメツキムシのように頭部と肩部の骨格がちょうつがい状の関節で連結する種類(節頸類)があったが,それらの関節の構造や機能は十分明らかになっていない。【田隅 本生】
【ヒトの関節】
[関節の基本構造]
ヒトの全身には多くの関節があり,個々の関節にはそれぞれの動きに応じて形態の相違がみられるが,しかしすべての関節に共通した基本的構造がある。…
※「肩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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