賦役(中国)(読み)ふえき

百科事典マイペディア 「賦役(中国)」の意味・わかりやすい解説

賦役(中国)【ふえき】

歴代王朝が人民に課した税制のうち,最も中心的であった賦税徭役(ようえき)の意。のち,行政の末端部における強制的な徭役をさすようになり,力役とも呼ばれた。賦役は先秦時代からあり,兵役義務もあったとされるが,貧富の差なく一定年齢に達したものには直接労働が強制された。唐末以後次第に貨幣納が認められるとともに,間接的労働力徴収(雇役(こえき))も多くなり,貧富の差によって課税額も変じた。明以後は田租と合わされる傾向も現れ,一条鞭法(べんぽう),地丁銀に至って一本化。→租庸調

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