とんとん

精選版 日本国語大辞典 「とんとん」の意味・読み・例文・類語

とん‐とん

[1] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 続けざまに軽くたたく音、床や階段を軽く調子よく足早に踏む音、まな板の上で軽く調子よく物を刻む音、釘を打つ音などを表わす語。
※虎寛本狂言・宗論(室町末‐近世初)「(同じく笠をたたきて)とんとんとんとん南無妙法蓮花経」
人情本・春色梅児誉美(1832‐33)初「下へトントンおりて行」
物事が続けざまに進行するさま、物事が順調にはかどるさまを表わす語。「とんとんとはかどる」「とんとん拍子
浄瑠璃・丹波与作待夜の小室節(1707頃)中「悪名が立てば、とんとんとすたって」
[2] 〘形動〙 二つのものの差がほとんどなく、ちょうど同じぐらいであるさま。五分五分収支に差のないときにいうことが多い。
闘牛(1949)〈井上靖〉「私の計算ではとんとんでせうな」
[3] 〘名〙
① ((一)②から転じて) 速く演じることをいう、寄席芸人の語。
囲碁で、追い落としの俗称

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デジタル大辞泉 「とんとん」の意味・読み・例文・類語

とん‐とん

[副]
物を続けざまに軽くたたく音を表す語。「ドアとんとん(と)ノックする」「はしご段をとんとん(と)上る」
物事がとどこおることなく進むさま。「縁談とんとん(と)まとまる」
[形動]ふたつのものがほとんど同じで差がないさま。また、損得のないさま。「実力とんとんだ」「収支がとんとんになる」
アクセントントン、はトントン、またはトントン。
[類語](1ちゃらちゃらちゃりんじゃらじゃらちりんちりんがちゃがちゃとんどんどんどんかたりがたりかたんがたんかたかたがたがたかたことがたごとことことごとごとことりごとりことんごとんこんこんこんごんごんがつんこつんごつんかちゃかちゃかちりかちかちこつこつかちゃりがちゃりかちゃんがちゃんかちんがちんからからがらがらがらりかんかんがんがんどてんどたんどたりすとんずどんずしんずしりどすんどさりどしりどかんどしんばあんぱあんばたりぱたりばたんぼおんぽおんぽんとぽんぽこぼこぼこぽこぽこ/(2ずいとぐいとぐんぐんどんどんすらすら見る見るめきめき見る間にぐいぐいどしどしずんずんさっとさっさとっととはかばかしい円滑スムーズすいすいとんとん拍子着着順調快調好調淀みない淀みなく上首尾首尾良くはかどる電光石火あっと言う間間髪をれず迅速速やか立ち所に即座即刻時を移さずすぐさま途端たちまち刻刻刻一刻時時刻刻次第次第に矢継ぎ早波に乗る/(おっつかっつ互角伯仲五分五分拮抗どっこいどっこい等しい同じ同一等価同等均等等し並み五分ごぶ対等匹敵比肩伍するフィフティーフィフティー相半ばする肩を並べる負けず劣らず勝るとも劣らない並び立ついずれ劣らぬ似たり寄ったり並ぶ団栗どんぐりせい比べ双璧そうへきちょぼちょぼ甲乙付け難い雁行一進一退鍔競つばぜり合い竜虎相搏あいう追いつ追われつ抜きつ抜かれつ競り合うせめぎ合う攻防一歩も引かぬ

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普及版 字通 「とんとん」の読み・字形・画数・意味

】とんとん

おろかに、うれえるさま。〔老子、二十〕衆人は皆餘りるに、我は獨り(わす)れたるが(ごと)し。我は愚人の心なるかな、たり。

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