がらがら(読み)ガラガラ

デジタル大辞泉の解説

がら‐がら

[副](スル)
物が崩れたりぶつかったりするときの、大きく響く音を表す語。「がらがら(と)壁が崩れる」
引き戸の開閉や、堅い車輪の回転の音を表す語。「格子戸をがらがら(と)開ける」「荷車ががらがら(と)音をたてて通る」
のどに水をためてうがいをする音を表す語。「がらがら(と)のどをすすぐ」
遠慮がなく、思ったことを大声で言ったりするさま。がさつなさま。「がらがらした男だが、気はいい」
[形動]
あるべきものがほとんどなくて、すきまが多いさま。「がらがらな(の)電車」
かすれた声のさま。「がらがらな(の)声」
[名]柄を持って振ると、がらがらと鳴る幼児のおもちゃ。
[アクセント]ラガラ、はガラガラはガラガラ・ガラガラ。

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世界大百科事典 第2版の解説

がらがら

生後間もないころから3ヵ月くらいまでの乳幼児を主にした育児向きの響玩具。のついた円形に球を入れ,振るとガラガラと鳴るのでこの名で呼ばれる。おしゃぶりを兼ねているものもあり,手で握って振って遊べるようにつくってあるのは〈おにぎり〉という。日本では室町時代,京の御所の女官たちが紙製のものをつくったのが始まりといわれる。江戸時代には張子曲物(まげもの)製の胴に小石を入れて,木や竹の柄をつけたもの,あるいは桐の木を円く挽(ひ)いてその中に土のを入れ,木の柄を振ると鈴が鳴るものがあった。

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大辞林 第三版の解説

がらがら

紅藻類ウミゾウメン目の海藻。高さ約12、3センチメートル。房総半島以南の低潮線上の岩石に付着。藻体は平滑、関節を生じつつ規則正しく分岐する。近縁の種が多い。乾いた藻体を振るとがらがらと音がする。

がらがら

[1] ( 副 )
「からから」よりも強い音を表す語。 「荷車を-(と)引いて行く」
物が崩れ落ちるさまを表す語。 「岩が-(と)崩れ落ちる」
うがいをするときの音を表す語。 「 -(と)うがいをする」
性格・言動などが、あけっぴろげでがさつなさま。 「外面うわべは-して、鼻先ばかり悪徒あくとうじみて居りますが/真景累ヶ淵 円朝
[0] ( 形動 )
非常にすいているさま。 「 -の客席」 「始発電車は-だ」
がさつで大きな声のさま。また、嗄れた声のさま。 「 -声」 「風邪で声が-になった」
[0][4] ( 名 )
振るとがらがらと音のする、幼児のおもちゃ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

がらがら
がらがら

〔1〕柄(え)付きの丸い胴に小さな球などを入れ、振ると鳴る育児用玩具(がんぐ)。室町時代、京都の御所の女官が紙製のものをつくったのが最初という。その後、ブリキ製、セルロイド製、木製のものなどがつくられ、現在ではプラスチック製が多い。
 対象は乳児なので、(1)握りやすく、しゃぶったり、かんだりしても歯ぐきを傷つけないもの、(2)乳児がじっと見、耳を傾けられるもの、(3)指でまさぐってみたくなるようなもの、などがよいがらがらの条件である。[山崖俊子]
〔2〕振って鳴らす体鳴楽器。堅い木の実の殻や種、動物の歯や蹄(ひづめ)といった小さな発音体を紐(ひも)や棒に通してまとめたものと、ふくべ(ヒョウタンなど)の果皮や籠(かご)や亀甲(きっこう)などの容器の中に小石のような小さな堅い物を入れたものとがあり、柄(え)をつけられることが多い。振って鳴らすほか、くるぶし、膝(ひざ)、腰などにつけて、踊りのリズムを刻むように用いることもある。先史時代からあったとされ、分布は世界的であるが、分布状況は形により異なる。[前川陽郁]

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精選版 日本国語大辞典の解説

がら‐がら

[1] 〘副〙 (多く「と」を伴って用いる。古くは「ぐゎらぐゎら」「ぐらぐら」とも表記)
① 物のくずれ落ちる音や、堅い物がぶつかり合う音などの、重く大きな響きを表わす
※玉塵抄(1563)五四「湯のぐらぐらとにえてときどきぐゎらぐゎらとくづるるやうにをとがするぞ」
※日葡辞書(1603‐04)「カミナリガ guaraguarato(グヮラグヮラト) ナル」
※桐一葉(1894‐95)〈坪内逍遙〉一「小簾(をす)、襖、ゆらゆらぐゎらぐゎら、そりゃ地震と」
② 引戸の開閉や、車輪などの回転の音を表わす語。
※虎寛本狂言・樋の酒(室町末‐近世初)「扨々憎いやつで御ざる。ぐらぐら。ヤイ、おのれ能う酒を盗んで呑おったな」
※銀の匙(1913‐15)〈中勘助〉後「大きな水車が〈略〉ぐゎらぐゎらぐゎらと恐しくまはってゐる」
③ からだの中から内容物が出たり、吐き出したりするときの音、また、うがいをするときの音を表わす語。
※虎寛本狂言・鎌腹(室町末‐近世初)「腹わたがぐらぐらと出(づ)ると、目がくるくるとまふて、其まま死るで有う」
※続百鬼園随筆(1934)〈内田百〉薬喰「がらがらと漱ひをした後で」
④ 堅い物がふれ合う、軽くかわいた感じの響きを表わす語。近代では①との区別がはっきりしなくなる。
※日葡辞書(1603‐04)「Garagarato(ガラガラト)〈訳〉副詞。振鈴、鈴、将棋の駒、胡桃(くるみ)などが鳴るさま」
※あらくれ(1915)〈徳田秋声〉八二「ばけつをがらがらいはせて、働いてゐる」
⑤ (多く「がらがらした」「がらがらしている」の形で用いられる) 遠慮しないで露骨に、大声でものを言ったり、笑ったりするさま。また、性質があけっぴろげで、がさつなさま。
※俚言集覧(1797頃)「がらがら〈略〉悪意なく多言なるを、がらがら物をいふといへり」
※黴(1911)〈徳田秋声〉一四「こんながらがらした性分ですけれど」
[2] 〘形動〙
① 物が乾ききっているさま、乾いた音をたてるほど水気がすっかりなくなっているさま。
※春夏秋冬‐冬(1903)〈河東碧梧桐・高浜虚子編〉「がらがらに枯て転がる落葉かな〈虚子〉」
② 声などがしわがれて、にごっているさま。
※蟹工船(1929)〈小林多喜二〉八「それをガラガラな大声でどなり立ててしまった」
③ 内部に何もないさま、非常にすいているさま。
※天国の記録(1930)〈下村千秋〉四「屋根の歪んだ家の前へ来た。それは古い貝殻のやうにガラガラになって煤けてゐた」
④ 身体のやせ細っているさま。
※防雪林(1928)〈小林多喜二〉八「馬は〈略〉年寄った百姓のやうな、ガラガラに痩せた尻を跳ねあげるやうにして」
⑤ 小事にこだわらないで、度量の広いさま。
※いさなとり(1891)〈幸田露伴〉七四「当人同士ならば随分磊落(ガラガラ)の女なりとも男なりとも互ひに云ひ難き節のあるべけれど」
[3] 〘名〙
① 柄をもって振ると、がらがらと音のする玩具。
※随筆・翁草(1791)八「懐より小判参両取出し、小刀にて穴を明け、紙縷を通して、持遊のがらがらにして件の子供にあたへ、案内を乞ふ」
[4] 〘語素〙 名詞に付いて(一)の④⑤などの意味を添える。「がらがらかなぼう(=火の用心の持つ金棒)」「がらがらまる(=鈍刀)」「がらがらもの」など。

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世界大百科事典内のがらがらの言及

【おしゃぶり】より

…この年ごろには,口に入れてしゃぶるくせがあり,感覚器官を育てるため,しゃぶって遊ぶように作られているのでこの名がある。がらがらを兼ねているものが多く,手で握って振れるように作ってあるのは〈おにぎり〉という。江戸時代から木製挽物(ひきもの)細工のものがあった。…

【玩具】より


【玩具の起源】
 現世人類がこの地球上に現れたころに,はたして玩具として位置づけられるものがあったかどうかは予測しがたいが,玩具に発展しうるものがすでに存在していたことははっきりしている。現存する最古の玩具は,古代エジプト時代の墳墓から出土しているものが多いが,その中には,人形,動物のミニチュア,舟のミニチュア,ボール,こま,がらがらなどがある。また,現代になっても,近代文明のいきわたっていない民族の間で親しまれている玩具を探ってみると,アメリカ・インディアンの鹿皮のボール,紀元前1500年ぐらいから続いているといわれるメキシカン・ボール,ニューギニアの木の葉を利用して作った帆舟,北アメリカのホピ・インディアンが儀式が終わると子どもに与えるという人形,アフリカのコーサ族のトウモロコシの穂軸で作られた人形などがある。…

※「がらがら」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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