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五畿七道 ごきしちどう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

五畿七道
ごきしちどう

令制における地方行政区画。中国では,古くから天子のいる都を畿と称し,その周辺地を畿内と呼んだ。日本では,令制において五畿とは都のあった大和国を中心として山背国 (のち山城国 ) ,河内国和泉国摂津国の5ヵ国を称し,七道とは7つの官道に沿った国々を称し,東海道東山道北陸道山陰道山陽道南海道西海道をさした。道ごとに国府を連ねて官道が設けられ,その間に駅家 (うまや) がおかれた。西海道は大宰府が特別の機能をもち,九州全域を支配した。

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百科事典マイペディアの解説

五畿七道【ごきしちどう】

律令国家の地方区画。五畿は畿内の5ヵ国,すなわち大和・山城・摂津(せっつ)・河内(かわち)・和泉。畿内は大和朝廷の本拠として大化改新以後特殊な扱いを受け,大宝律令施行後は租税も軽減された。
→関連項目西海道山陰道山陽道東海道東山道南海道北陸道

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世界大百科事典 第2版の解説

ごきしちどう【五畿七道】

律令国家の広域行政区画。また日本全国を表す語としても用いられた。五畿は山城・大和・河内・和泉・摂津の畿内の5ヵ国をさし,七道は東海道・東山道・北陸道・山陰道・山陽道・南海道・西海道(各項目参照)をさす。畿内は皇都周辺の特別行政地域として646年(大化2)に設置された。七道は都から地方にのびる幹線道路を基準として全国を七つに区分したものであるが,その成立時期は明らかでない。《日本書紀》の天武天皇4年(675)2月条にいくつかの国を列挙した記事がみえるが,その配列はのちの道制による配列とはいちじるしく異なるので,律令的な道制の成立はこれよりあと,少なくとも飛鳥浄御原令(あすかきよみはらりよう)の成立以後ということになろう。

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大辞林 第三版の解説

ごきしちどう【五畿七道】

律令制下の地方行政区画。五畿は五畿内の略で、山城・大和・摂津・河内・和泉をいう。七道は東海道・東山道・北陸道・山陰道・山陽道・南海道・西海道をいう。本来は街道名だが、付近一帯の諸国をさし、また日本全国の意にも用いる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

五畿七道
ごきしちどう

律令制(りつりょうせい)の基本行政単位である国の上部に設定された地方行政上の地域区分。五畿は山城(やましろ)(京都府)、大和(やまと)(奈良県)、摂津(せっつ)(大阪府・兵庫県)、河内(かわち)(大阪府)、和泉(いずみ)(大阪府)の5か国。大化改新の詔(みことのり)(646)には「畿内国(うちつくに)」の東西南北の境界を示しており、692年(持統天皇6)には大倭(やまと)、河内、摂津、山背(やましろ)の「四畿内」と称される範囲であった。五畿となるのは、河内に設置された和泉監(いずみのげん)がいったん廃止ののちに和泉国となった757年(天平宝字1)以後のことである。五畿は、都城の所在した大和、山城をはじめ、京職(きょうしき)に準ずる摂津職支配下の摂津など、首都圏ともいうべき要国であって、政治、経済、文化の中心地域。畿内制設定の当初は、畿内は畿外から軍事的に防衛され、また官人を任用する王城周辺の特別地域であり、大宝令(たいほうりょう)でも調(ちょう)の半分と庸(よう)が免除されるといった優遇がなされていた。七道は、東海道、東山道、北陸道、山陰道、山陽道、南海道、西海道をさす。東海道14か国は安房国(あわのくに)が復活した757年、東山道9か国は諏訪国(すわのくに)を廃した731年(天平3)に確定したが、その後771年(宝亀2)東山道に所属する武蔵国を改めて東海道所属とした。北陸道7か国は加賀国(かがのくに)を分置した823年(弘仁14)、山陰道7か国は丹後国(たんごのくに)を設置した713年(和銅6)、山陽道8か国は安芸(あき)・周防(すおう)両国界が定められた734年(天平6)、西海道9国2島は多(たねがしま)が大隅国(おおすみのくに)にあわせられた824年(天長1)に最終的に確定した。南海道6か国だけは当初から変化がなかった。七道はそれぞれ京師(けいし)から放射状に発する同名の官道で結ばれており、巡察使や問民苦使(もみくし)などの地方監督官の派遣や、政策の伝達、実施なども畿内・道ごとに行われることが多かった。大陸、半島に近い西海道は内治、外交、国防上の重要地域として大宰府(だざいふ)の統轄下に置かれていた。七道に編成された諸国には、大・上・中・下の等級があったが、都からの距離によって近・中・遠国の区分もなされた。五畿七道の区分は以後日本の地方区分の基本となった。[金田章裕]

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