垣・牆・墻(読み)かき

精選版 日本国語大辞典 「垣・牆・墻」の意味・読み・例文・類語

かき【垣・牆・墻】

〘名〙
屋敷、庭、その他一区画を限る囲いとして設けるもの。土、石、竹、木などを用いて作る。また、人間同士などの間をさえぎるもののたとえにもいう。かきね。かきほ。
古事記(712)上「亦垣を作り廻し、その垣に八門を作り」
源氏(1001‐14頃)須磨「おはすべき所は、行平の中納言の、もしほたれつつわびける家居近きわたりなり。〈略〉かきのさまよりはじめて、めづらかに見給ふ」
※浮世草子・男色大鑑(1687)一「墻(カキ)の中は松楓柳は腰付」
歩廊。また、室内を仕切る障子、ついたての類。
※瀬戸流秘書(1663)関船作り様之次第「垣之高さは、船之深さ同前」
④ 紋所の名。図柄に①を用いたもので、唐檜垣、玉垣、常盤垣、竹垣等種々ある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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