デジタル大辞泉 「店」の意味・読み・例文・類語
みせ【店/見世】
1 商品を陳列して売る場所。商店。たな。「―を閉める」「―をもつ」
2 江戸時代、
「二年も―を勤めしうちに、世のさまざま見および」〈浮・一代女・二〉
[下接語]空き店・貸し店・
[類語]店屋・商店・店舗・ストア・ショップ
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
商品を陳列するものとして,平安末期から棚(店)が京都の三条,四条,七条に並び,鎌倉末期の四条町には弓矢,太刀,刀の座,綾錦や馬鞍の棚が並んでいた。〈棚〉に代わり〈店〉の語が使用されるようになるのは室町期である。応仁の乱後は奈良でも店舗が発達し,塩などがあがなわれている。1572年(元亀3)の〈小五月郷間別打帳〉によると,地口数の約3分の1が店あるいは住屋である。
初期の店は見世棚をつき出して商品を並べていたが,戦国期には棚を撤廃して店の内部を開放する方法がとられている。間口1丈から2丈で奥行きが長く,紋所を描いた長のれんを入口にかけ,すだれをつるすものもあった。中世末の《洛中洛外図》屛風では,上京立売町付近は小売店舗がぎっしりと並んでいるさまがみられる。三条町,四条町の店は,店を商売専用にし居宅を別にするものも多かったが,手工業者は自宅で製作しそのまま店で売るものがほとんどであった。豊臣秀吉は1589年(天正17)飛驒においても店で商売することを奨励しており,店の地方への広がりが知られる。
執筆者:田端 泰子
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 旺文社日本史事典 三訂版旺文社日本史事典 三訂版について 情報
…すなわち,消費者財と産業財,同じく消費者財であっても食料品と衣料品で,同じ食料品であっても青果物と菓子類とではそれぞれ商品の技術的操作がまったく異なるゆえに,専門的分化が進行していく。業態別分化は,経済の発展につれて多様の形態の商業店舗が現れてくる。消費者需要の異質性が増大するにつれて,また生産者の流通介入の度合が強まるにつれて,多様な店舗形態が現れてくる。…
…したがって太倉や含嘉倉は,いずれも国都におかれた大穀倉のことなのである。ところで,客商の貨物を預かる営業倉庫は,唐以前にあっては邸または店といい,主として市の周囲に設けられ,市制が崩壊して以後は,交通の便に都合のよい場所におかれた。これらの邸店あるいは邸舎は,純粋な倉庫業を営んだのではなく,おおむね旅舎を兼ねていたのである。…
…〈みせだな〉の略で商品を陳列してならべた台,さらに転じて陳列した店(みせ)をいう。すでに《宇津保物語》に,〈空車(むなぐるま)に魚・塩積みてもてきたり,預どもよみとりて,たなに据ゑて売る〉とあり,また四天王寺の扇面古写経では,店頭に棚をおき,柿を置いて売っている。…
※「店」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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