日本大百科全書(ニッポニカ) 「金峰山(山形県)」の意味・わかりやすい解説
金峰山(山形県)
きんぽうざん
山形県西部、摩耶山地(まや)北端に位置する山。標高471メートル。「きんぼうさん」ともいう。花崗(かこう)岩質で、山頂には奈良県吉野の金峰山(きんぶせん)から勧請(かんじょう)した金峯蔵王権現(きんぼうざおうごんげん)を祀(まつ)る金峯神社がある。明治初期の神仏分離まで修験道(しゅげんどう)の霊山として栄え、出羽(でわ)三山行者の参詣(さんけい)も多かった。境内には、銅鉢(国指定重要文化財)などを展示した金峯山博物館がある。山頂からの眺望もよく、新緑、紅葉時には老杉の間の登山道はハイカーでにぎわう。国の名勝に指定されており、山麓(さんろく)に湯田川温泉、県の金峰少年自然の家がある。庄内(しょうない)海浜県立自然公園に含まれる。JR羽越本線鶴岡(つるおか)駅からバス便がある。
[中川 重]