金峰山(山梨・長野県境)(読み)きんぷさん

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

金峰山(山梨・長野県境)
きんぷさん

山梨県甲府市と長野県南佐久郡川上村の境に位置する、秩父山地(ちちぶさんち)西部の名山。標高2599メートル。山頂に五丈岩とよばれる岩峰があり、その基部に御岳(みたけ)の金桜(かなざくら)神社の蔵王権現(ざおうごんげん)を祀(まつ)った祠(ほこら)がある。かつては修験道(しゅげんどう)者が吉野の金峰山(きんぶせん)に擬した霊場の山であった。秩父の山では珍しい山容、ハイマツ、高山植物などにひかれ登山者は多い。また、近辺ではかつて良質の水晶を産した。登山には、韮崎(にらさき)からバスで増富(ますとみ)温泉まで入り、富士見平から大日岩に出て、稜線(りょうせん)を行くのが一般的である。

吉村 稔]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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