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サルファ剤 サルファざい sulfa drugs

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

サルファ剤
サルファざい
sulfa drugs

化学療法剤。基本構造がパラアミノベンゼンスルホンアミドで,医薬品として用いられる化合物の総称。 1932年,ドイツの G.ドマークが開発したプロントジルに始る。一般にブドウ球菌レンサ球菌肺炎球菌髄膜炎菌,淋菌,大腸菌,赤痢菌,サルモネラ菌などに抗菌性を示す。

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デジタル大辞泉の解説

サルファ‐ざい【サルファ剤】

sulfa drugスルファミンを基本とする、細菌感染症に対する化学療法剤。のちにプロミン・プロミゾールなどスルホ基を有する化合物も含めていう総称。スルファ剤

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百科事典マイペディアの解説

サルファ剤【サルファざい】

スルファ剤,スルファミン剤スルホンアミド剤とも。スルファミンを母体とした各種の置換体とみなされる化学療法剤群。プロントジル発見以来,幾種類も創製され,現在も用いられる。
→関連項目抗結核薬消毒薬スルホンアミド剤鼠径リンパ肉芽腫大腸炎丹毒腸炎トキソプラズマドーマクニューモシスチス・カリニ肺炎敗血症ハンセン病鼻疽【ひょう】疽ペスト薬疹

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デジタル大辞泉プラスの解説

サルファ剤

合成抗菌剤。点眼薬などに含有。

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世界大百科事典 第2版の解説

サルファざい【サルファ剤 sulfa drug】

スルホンアミド剤,スルファミン剤ともいう。スルファミン(パラアミノベンゾイルスルホンアミド)の置換体とみなされる一群の医薬の総称。細菌に対する化学療法剤で,抗生物質が開発されるまでは化学療法の中心的存在であった。
[開発の歴史]
 1935年,ドイツのG.ドーマクは32年に開発されたスルファニルアミドクリソイジン(商品名,プロントジルProntosil)が連鎖球菌によるマウス敗血症に有効であることを発見した。

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大辞林 第三版の解説

サルファざい【サルファ剤】

スルファニルアミド誘導体の化学療法剤。グラム陽性球菌・グラム陰性球菌および一部の陰性桿菌かんきんに有効。広義には、利尿降圧剤・血糖降下剤として使われているものを含む。スルホンアミド剤。スルファ剤。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

サルファ剤
さるふぁざい
sulfa drugs

スルファ剤ともいい、化学構造上、基本的にスルフォン基をもつ抗菌剤をいう。当初、スルフォンアミド基をもつ抗菌剤の研究から発展し、降圧利尿剤、経口血糖降下剤(抗糖尿病剤)としてのサルファ剤も開発されるに至った。1935年にドイツのバイエル社の前身である染料会社IG社のドーマクが、プロントジル・ルブルムという赤い色素を溶血性連鎖球菌を感染させたハツカネズミに与えると感染が阻止されることを発表した。そしてこのプロントジル・ルブルムが化膿(かのう)性グラム陽性感染症に有効なことがわかり臨床に応用されたが、これがサルファ剤の初めである。その後、プロントジル・ルブルムの作用は、生体内で代謝されて生ずるスルファニルアミドであることがわかり、スルファニルアミドの合成によりこれが証明されるとともに、このものが治療に用いられるようになった。スルファニルアミドはスルファミンともよばれ、これの化学構造のなかのアミノ基-NH2の水素Hを異項環にかえることによって有効な薬剤が開発された。
 アミノ基の水素をかえてもあまり有効な薬剤は出ないことがわかった。この化学構造上、スルフォンアミド基-SO2NH2が必須(ひっす)であると考えられ、スルファミン剤と称されたが、アミノ基のないジアミノジフェニルスルホンNH2-C6H4-SO2-C6H4-NH2がハンセン病治療薬としての作用を有することがわかり、サルファ剤(スルファ剤)というようになった。
 昭和の初めから昭和20年まではスルファミン剤の時代で、スルファミンからスルファチアゾール、スルファピリジン、そしてスルファジアジンと進歩してきた。初めは化膿性球菌にしか効かなかったのが、スルファピリジンに至り肺炎にも効くこととなり、スルファジアジンではグラム陰性菌にも有効となった。一方、スルファグアニジン、サクシニルスルファチアゾールなど、消化管から吸収されず腸内病原細菌に有効なものも現れた。第二次世界大戦後はサルファ剤の開発がもっとも活発な時期で、同時に抗生物質の開発が進むにつれ、サルファ剤では持続性型サルファ剤の時代となったが、そのときすでに抗生物質では、より有効で副作用の少ないものが続々と出現していた。そのためサルファ剤は斜陽化したが、抗生物質の副作用としてショックや耐性菌が現れ、一時はサルファ剤がふたたび復活するかにみえた。しかし、β-ラクタム系抗生物質、アミノ糖系抗生物質の華々しい開発合戦の陰に隠れ、現在では持続性型サルファ剤の数種が使用されるにすぎなくなってきている。
 サルファ剤の作用機序は、細菌の発育素(ビタミン)であるパラアミノ安息香酸(PABA)と化学構造が似ており、代謝拮抗(きっこう)をおこすことによる。サルファ剤は水に溶けにくい難溶性型(スルファジアジン)、易溶性型(スルファイソキサゾール)、持続性型(スルファメトキサゾールほか)、難吸収型(スルファグアニジンなど)、嫌気性型(ホモスルファミン)とハンセン病治療薬であるサルファ剤に分類されるが、現在使用されているのは次のとおりである。スルファメトキサゾール、スルフイソキサゾール(点眼液)、スルファジメトキシン、スルファモノメトキシン、スルフイソミジン、スルファフェナゾール、スルファメトピラジン、スルファメチゾール(尿路感染症)、サラゾスルファピリジン(潰瘍(かいよう)性大腸炎)があり、特殊な用途のほかは、最近、配合剤としてスルファメトキサゾールとトリメトプリムの合剤がグラム陰性菌感染症にとくに有効として繁用されているにすぎない。ハンセン病治療薬としてはグルコスルホンナトリウム、ジアフェニールスルホン、チアゾスルホンがあるが、一般には市販されていない。
 このように化学療法剤の一つの大きな柱であったサルファ剤は抗生物質の輝かしい発展のため、また合成化学療法剤であるナリジクス酸から始まるピリドンカルボン酸誘導体の開発の陰に隠れて、特殊な用途をもっているもののみがわずかに残っているのが現状である。研究の方向は降圧利尿剤、経口血糖降下剤といった新しい薬効をもったものへ移っている。[幸保文治]

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世界大百科事典内のサルファ剤の言及

【化学療法】より

…しかし細菌に対する有効物質は,ドイツのG.ドーマクがスルファニルアミドクリソイジン(商品名プロントジル)を用いて溶血性連鎖球菌によるマウスの敗血症の治療に成功する(1935)までは得られなかった。まもなく,このプロントジルの有効成分は体内で分解されて生ずるスルファニルアミドであることがわかり,以後今日まで,その誘導体は数千種以上も合成され,そのうちサルファ剤の総称で各種細菌性疾患の治療に用いられてきたものも多数に及ぶ。このドーマクの発見に先だつ1929年,イギリスのA.フレミングは,たまたま寒天培地上の黄色ブドウ球菌の集落が,その周辺にできたアオカビの集落によって溶けることを観察し,アオカビの培養濾液の中に各種細菌の発育を阻止する物質(ペニシリン)のあることを報告した。…

【スルファニル酸】より

…スルファニル酸は各種アゾ染料の合成中間体として広く用いられる。スルファニル酸のアミドおよびその誘導体は細菌性疾患に対して著しい効果をもち,サルファ剤と呼ばれる化学療法剤として重要な用途がある。【小林 啓二】。…

【ドーマク】より

…その後,グリースバルト大学講師(1924),ミュンスター研究所病理学・病理解剖学教授(1928)を経て,バイエル染料会社の実験病理・細菌学研究所長となった。この間,殺菌作用を有する染料の研究に従事し,35年,同研究所で開発されたスルファニルアミドクリソイジン(商品名プロントジルProntosil)が連鎖球菌に対して有効であることを発見し,サルファ剤全盛のきっかけとなった。この功績に対し,39年ノーベル生理・医学賞を授与されたが,ナチス政府の政策によってこれを辞退させられ,47年にあらためて受賞した。…

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