世宗[朝鮮王朝](読み)せいそう[ちょうせんおうちょう](英語表記)Sejong

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「世宗[朝鮮王朝]」の意味・わかりやすい解説

世宗[朝鮮王朝]
せいそう[ちょうせんおうちょう]
Sejong

[生]太祖6(1397)
[没]世宗32(1450)
朝鮮朝鮮王朝 (李朝) の第4代の王 (在位 1418~50) 。字は元正。諱はとう。諡は荘憲。太宗の第3子。朝鮮王朝歴代国王中,内治,外交,文化の分野で最も大きな業績を残した名君といわれる。訓民正音 (→ハングル ) の創製をはじめ,人材登用制,田制の整備に努めた。『農事直説』『五礼儀』『治平要覧』をはじめ,『医方類聚』『高麗史』『竜飛御天歌』などの編纂,また活字,印刷技術の改良,音楽,天文暦法の書籍,機具の製造などを行なった。仏教に対しては,初めきびしい統制を加えたが,晩年には奨励して,仏典をも翻訳した。また日本には初め対馬島攻略もあったが,のち勘合貿易を開いた。北方を開拓して,豆満江方面に6鎮,鴨緑江方面に4郡を設置した。

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