大体(読み)だいたい

精選版 日本国語大辞典の解説

だい‐たい【大体】

[1] 〘名〙
① 事柄のあらまし、また、該当するもののうちの大多数。たいてい。
※易林本節用集(1597)「大躰 ダいタイ タイテイ」
※阿部一族(1913)〈森鴎外〉「物の大体(ダイタイ)を見る事に於ては及ばぬ所があって」 〔礼記‐喪服四制〕
② 大きいからだや構え。〔日誌字解(1869)〕
※明治の光(1875)〈石井富太郎編〉二「兜山綾瀬川ほどの大体にこそ成り得ずとも」
[2] 〘副〙
① ほとんど全部。あらかた。また、完全とはいえなくても、ほとんど達成されるという気持を表わす。たいてい。
※吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉四「何しろ十年一日の如くリードル専門の教師をして居るのでも大体御分りになりませう」
② 断定的に物事を決めつけたり、相手を非難したりする気持で用いる。土台。一体全体。
※華々しき一族(1935)〈森本薫〉二「僕は、大体始めっから何にも云はないつもりだったのです」
[3] 〘形動〙 通りいっぺんであるさま。たいてい。
※行人(1912‐13)〈夏目漱石〉帰ってから「自分は仕方なしに〈略〉極めて大体(ダイタイ)な答へをするのを例のやうにしてゐた」
[補注]→「たいてい(大体)」の補注

だ‐たい【大体】

(「だいたい(大体)」の変化した語)
[1] 〘名〙 (形動)
① 事柄のあらまし。おおよそのこと。また、そのさま。
※玉塵抄(1563)二二「ただその所の公事の総のだたいを心えて」
② 規模や量などの大きいこと。また、そのさま。
※日葡辞書(1603‐04)「Dataina(ダタイナ) テイ」
[2] 〘副〙 「もとはといえば…」という気持で、断定的な表現に用いる。もともと。どだい。
※評判記・美夜古物語(1656頃)「だたい、そちがむりじゃ」
[補注]中世・近世では「だいたい」より「だたい」の方が一般的である。

おお‐てい おほ‥【大体】

〘形動〙 物事を大げさに言ったり、また、派手にしたりするさま。大仰(おおぎょう)。豪勢。
※両足院本山谷抄(1500頃)一四「小人はをうていな事を云ぞ。大言を発して人を和するぞ」
※談義本・教訓不弁舌(1754)二「只大躰(オホテイ)に遣さへすれは、大尽とこころへ」

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デジタル大辞泉の解説

だ‐たい【大体】

[副]《「だいたい」の音変化》もともと。どだい。
「おいらは―職人だから」〈洒・南閨雑話

だい‐たい【大体】

[名]細かい点を除いた主要な部分。また、全体を大づかみにしたところ。あらまし。おおよそ。「事件の大体を語る」「大体の人が出席する」
[副]
物事の要点、また数量などを、大づかみにとらえるさま。あらかた。おおよそ。「話は大体わかった」「駅まで大体五分だ」
もとはと言えば。そもそも。「大体言い出したのは君だよ」
[用法]大体・おおよそ――「大体(おおよそ)の見当はついている」「事情は大体(おおよそ)わかった」「大体(おおよそ)一〇〇万円かかる」など、大部分あらましでは、通じて用いられる。◇「大体」は、細部を除いた主な部分、また漏れているものもあるが、あらかたの意で、「漱石の小説は大体は読んだ」では、まだ読んでない作品も少しあることを言外に含んでいる。◇「夜は大体家に居る」の「大体」は「おおよそ」に置き換えることはできない。◇「おおよそ」は細部を問題にしないで全体を大まかにとらえていう語であるから、「おおよその説明」では、細部についての説明は省かれていることになる。

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