元より(読み)モトヨリ

デジタル大辞泉 「元より」の意味・読み・例文・類語

もと‐より【元より/固より/素より】

[副]
初めから。以前から。もともと。「―失敗覚悟の上だ」
言うまでもなく。もちろん。「子供は―大人も楽しめる映画」
[類語](1元来もともと根っから本来大体どだい自体そもそも何等なんら全然全く一向さっぱりまるきりまるで今まで従来年来旧来これまで在来従前古来かねがねかねて常常つねづね間断かんだん延延連綿長長ながなが脈脈綿綿縷縷るる前前まえまえずっと生まれつき生来/(2もちろん当然もっとも無論まさに当たり前ご無理ごもっと言うまでもない言わずもがな言をたない論をたないも有りなん無理もない無理からぬ自然至当自明歴然歴歴一目瞭然瞭然灼然しゃくぜん明らか明白明明白白定か明快はっきり明瞭画然顕然まさしく必至疑いなく然るべきすべからく言うに及ばず言えば更なり言うもおろか論無し推して知るべし隠れもない紛れもない理の当然必然妥当自明の理それもそのはずもっとうべなるかなむべなるかな合点唯唯諾諾首肯うべなう賛成賛同果たして果たせるかな更にも言わず至極のみならず言わずと知れた紛れもない違いないくっきり諸手を挙げる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「元より」の意味・読み・例文・類語

もと‐より【元より・固より・素より】

  1. 〘 副詞 〙 ( 本来、「もと」は名詞、「より」は格助詞漢文訓読にとり入れられ、さまざまな漢字表記と結びついた )
  2. ( 「もと」は過去の定まった時間を意味する ) 昔から。古くから。初めから。以前から。
    1. [初出の実例]「もとより友とする人ひとりふたりしていきけり」(出典:伊勢物語(10C前)九)
  3. ( 「もと」はその事物根源に具有する性質の意 ) 本質的に。元来。もともと。
    1. [初出の実例]「ふなぎみの病者、もとよりこちごちしきひとにて」(出典:土左日記(935頃)承平五年二月七日)
  4. 転じて、言うまでもなく。もちろん。
    1. [初出の実例]「三河の守の妻(め)にておはせましかば、いかならまし。もとよりさておはせば、いとよし」(出典狭衣物語(1069‐77頃か)三)

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