普及版 字通 「孫」の読み・字形・画数・意味
孫
常用漢字 10画
[字訓] まご
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 会意
子+系(けい)。系はおそらく呪飾として加える糸飾り。祖祭のとき、尸(かたしろ)となる子に加えたものであろう。〔説文〕十二下に「子の子を孫と曰ふ。子に從ひ、系に從ふ。系は續なり」と系続の意とする。卜文・金文の字形は、子の頭部に糸飾りをつけている形である。〔礼記、祭統〕に「夫(そ)れ祭の、孫は王(祖)の尸と爲る」、また〔礼記、曲礼上〕「禮に曰く、君子は孫をきて、子をかず」とあり、孫が尸となる定めであった。
[訓義]
1. まご、子の子、祖父の尸たるもの。
2. 血すじのもの、子孫、後裔。
3. ひこばえ、小さなもの。
4. と通じ、したがう、のがれる。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕孫 无古(むまご)〔名義抄〕孫 ムマゴ・ヒコ/曾孫 ヒコ/玄孫 キシハゴ/離孫 ムマゴヲヒ・ムマゴメヒ 〔字鏡集〕孫 ワラハ・ウマゴ・ヒコ
[声系]
〔説文〕に孫声として・の二字を収める。いずれも随順の義をもつ字である。
[熟語]
孫▶・孫呉▶・孫子▶・孫枝▶・孫児▶・孫辞▶・孫譲▶・孫心▶・孫孫▶・孫▶
[下接語]
雲孫・裔孫・王孫・外孫・玄孫・公孫・孝孫・皇孫・子孫・耳孫・児孫・慈孫・従孫・仍孫・曾孫・嫡孫・長孫・天孫・内孫・抱孫・末孫・令孫
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報