快い(読み)ココロヨイ

デジタル大辞泉 「快い」の意味・読み・例文・類語

こころ‐よ・い【快い】

[形][文]こころよ・し[ク]
気持ちよく感じられる。さわやかだ。「―・い海風」「―・い音色
連用修飾語として用いられ)感じがよい。好ましい。気さくである。「―・く承知する」
病気のつらさがなくなる。気分がよくなる。「このところ熱も下がって、だいぶ―・い」
(「心良い」と書く)気だて・人柄などがよい。人がよい。
「おほかた―・き人の、まことにかどなからぬは」〈・二六九〉
[派生]こころよげ[形動]こころよさ[名]
[類語]快感快楽欣快痛快小気味よい爽快壮快快適心地よいカンファタブル気持ちよいすがすがしいさわやか清新清爽晴れやか晴れ晴れさっぱり楽しいうはうはほくほく笑いが止まらない嬉しい喜ばしい愉快嬉嬉きき欣欣きんきん欣然きんぜん満悦御機嫌朗らか明朗陽気明るい気さく快活楽天的上機嫌晴れ晴れしいぴちぴち生き生き活発からり根明ねあか心が躍る心が弾む心を躍らせる

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精選版 日本国語大辞典 「快い」の意味・読み・例文・類語

こころ‐よ・い【快・心良】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]こころよ・し 〘 形容詞ク活用 〙
  2. [ 一 ] ( 心良 ) 心がきれいである。気立てがよい。お人好しである。
    1. [初出の実例]「本の妻いと心よき人なれば、男にもいはでのみなむありわたりけれども」(出典:大和物語(947‐957頃)一四二)
    2. 「さりとは心よい商人(あきんど)」(出典:浮世草子・けいせい伝受紙子(1710)五)
  3. [ 二 ] ( 快 ) 気持のよいさま。
    1. 心に楽しく、愉快に感じるさま。感覚的に快適である。
      1. [初出の実例]「其の秋(あき)垂穎(たりほ)八握(やつかほに)莫莫然(しな)ひて、甚だ快(ココロヨシ)」(出典:日本書紀(720)神代上(兼方本訓))
      2. 「これはこれはめづらしい秋風ぢゃ、さても涼しいこころよい」(出典:古今集遠鏡(1793)二)
      3. 「冷覚ではなく、皮膚を熱して快よいものであった」(出典:帰郷(1948)〈大仏次郎〉客)
    2. 気持に不愉快なところや、ひっかかるところがなく、さっぱりしているさま。気にくわないところのないさま。
      1. [初出の実例]「善いかな、善逝、快(ココロヨク)斯の義を説きたまはく」(出典:守護国界主陀羅尼経巻八平安初期点(900頃))
      2. 「摂政殿心よからぬ様に思し宣はせたり」(出典:栄花物語(1028‐92頃)様々のよろこび)
      3. 「時平は、かく道真の重く用ひらるるを、こころよからぬ事に思ひて」(出典:尋常小学読本(1887)〈文部省〉五)
    3. 病気による、苦しい気分のないさま。病気がよくなった、また、なおったさま。
      1. [初出の実例]「一かたならぬ御物おもひのけにや、このほどうちへも、心よからねばことにさしいでなどもしたまはぬを」(出典:苔の衣(1271頃)四)

快いの派生語

こころよ‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

快いの派生語

こころよげ‐さ
  1. 〘 名詞 〙

快いの派生語

こころよ‐さ
  1. 〘 名詞 〙

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