からり(読み)カラリ

デジタル大辞泉 「からり」の意味・読み・例文・類語

からり

[副]
1 引き戸などをすばやく開ける音を表す語。「格子戸をからりと開ける」
2 堅い物が触れ合って立てる軽い音を表す語。「鉛筆がからりと転がる」
3 明るく、広々としているさま。「雲一つなくからりと晴れた空」
4 湿り気がなくて、気持ちのいいさま。「てんぷらをからりと揚げる」「洗濯物がからりと乾く」
5 性格が明朗で、さっぱりしているさま。「からりとした人柄」
6 記憶やこだわりの気持ちがすっかりなくなってしまうさま。「約束をからりと忘れてしまう」
7 事態が一変するさま。
「池の端の行き違いより―と変わりし源太が腹の底」〈露伴・五重塔〉
[類語](2)からから・からっと/(5)朗らか・明朗・陽気・明るい・気さく・快活・楽天的・晴れやか・気持ちよい・快い・快かい・快感・快楽・心地よい・痛快・小気味よい・爽快・快適・壮快・楽・カンファタブル・すがすがしい・さわやか・清新・清爽・晴れ晴れ・さっぱり・楽しい・うはうは・ほくほく・笑いが止まらない・嬉しい・喜ばしい・欣快きんかい・愉快・嬉嬉きき・欣欣きんきん・欣然きんぜん・満悦・ご機嫌・上機嫌・晴れ晴れしい・ぴちぴち・生き生き・活発・根明ねあか・心が躍る・心が弾む・心を躍らせる

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精選版 日本国語大辞典 「からり」の意味・読み・例文・類語

からり

  1. 〘 副詞 〙 ( 多く「と」を伴って用いる。古くは「くゎらり」「くはらり」とも表記 )
  2. ① 堅い物が触れ合って出す、高い音を表わす語。
    1. [初出の実例]「車のおとはるかにきこえしかば、〈略〉むねうちさわぐに、からりとやり入るれば、いよいよ心まよひせられて」(出典:古今著聞集(1254)八)
    2. 「もちたるさかづきからりとすて」(出典:浄瑠璃・他力本願記(1679)二)
  3. ② 戸、障子などを思い切りよくあける音、また、あけ放つさまを表わす語。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「四面の窓をくゎらりと開て看るに」(出典:大淵代抄(1630頃)七)
  4. ③ 明るく晴れわたってさわやかなさま、また、明るく広々しているさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「長持に小挙の仲間そはそはと〈沾圃〉 くはらりと空の晴(はる)る青雲〈芭蕉〉」(出典:俳諧・続猿蓑(1698)上)
    2. 「とふにからりと明けんした」(出典:洒落本・遊子方言(1770)更の体)
  5. ④ 性格などが明るくほがらかなさま、また、気持がはれるさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「彼様(あんな)竹を割った様なカラリとした方」(出典:火の柱(1904)〈木下尚江〉四)
  6. ⑤ ものがさっぱりとかわいているさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「からりとほしたことを為二魚鯁一とあり」(出典:玉塵抄(1563)一九)
  7. ⑥ 物事、様子が一変するさまを表わす語。すっかり。
    1. [初出の実例]「火をともしぬる観音の前 かれ木にもくはらりと春の花咲て」(出典:俳諧・望一後千句(1652)六)
    2. 「翻然(カラリ)と変りし源太が腹の底」(出典:五重塔(1891‐92)〈幸田露伴〉二七)
  8. ⑦ 残ることのないさまを表わす語。すっかり。
    1. [初出の実例]「火を著てくゎらりと焼き払てすてられた」(出典:巨海代抄(1586‐99)下)
    2. 「降出した雨は正午前にからり止んで」(出典:はやり唄(1902)〈小杉天外〉八)

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