デジタル大辞泉
「苞」の意味・読み・例文・類語
つと【×苞/苞=苴】
《「包む」と同語源》
1 わらなどを束ねて、その中に食品を包んだもの。わらづと。
2 その土地の産物。また、旅のみやげ。
「冥途の―と齎し去らしめんこと思えば」〈露伴・五重塔〉
「宮この―にいざといはましを」〈古今・東歌〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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つと【苞・苞苴】
- 〘 名詞 〙 ( 「つつむ(包)」と同語源 )
- ① わらなどを束ねて、その中に魚・果実などの食品を包んだもの。わらづと。あらまき。
- [初出の実例]「沖行くや赤ら小船に裹(つと)遣らばけだし人見て開き見むかも」(出典:万葉集(8C後)一六・三八六八)
- ② 他の場所に携えてゆき、また、旅先や出先などから携えて帰り、人に贈ったりなどするみやげもの。
- [初出の実例]「消(け)残りの雪にあへ照るあしひきの山橘を都刀(ツト)に摘み来な」(出典:万葉集(8C後)二〇・四四七一)
- ③ 旅行に携えてゆく、食糧などを入れた包み物。あらかじめ準備して持ってゆくもの。
- [初出の実例]「なむあみだ仏なむあみだ仏と申て候は、決定往生のつととおぼえて候なり」(出典:一言芳談(1297‐1350頃)下)
ほうハウ【苞・包】
- 〘 名詞 〙 花序に出る葉。芽やつぼみをおおって花を保護する。残続性のあるものでは普通花や花柄の基部に残っている。包葉。〔植学啓原(1833)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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苞
つと
藁(わら)や葦(あし)、竹の皮などを束ねたり、編み束ねてつくった容器で、中に食糧、魚や果実などの食品を包み入れて持ち運んだ。わらづと、荒巻きなどともいう。旅行用に準備した食糧を入れたりしたほか、出先への贈り物を包んで携行したり、帰りには土産(みやげ)物を入れたりしたので、土地の名産物や土産物をいうようにもなり、家への土産を家づとという。
[宇田敏彦]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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