掠れる(読み)カスレル

デジタル大辞泉 「掠れる」の意味・読み・例文・類語

かす・れる【×掠れる/擦れる】

[動ラ下一][文]かす・る[ラ下二]
墨・インクなどが十分に付かないで、文字の線や描いた一部分が消え消えになったり切れたりする。「字が―・れる」
声がよく出ないでしわがれる。「声が―・れる」
軽く触れてさっと通り過ぎる。「レコード針の―・れる音」
[類語](1陰る曇る霞む掻き曇るぼやける暈けるぼんやり朦朧ぼうっとどろん不透明見えにくいほのかかすかほんのりうっすらおぼろげうすうす淡いよう杳杳ようようようとして暗い薄暗いほの暗い小暗い木暗い小暗がり真っ暗暗然冥冥ぼやっと不鮮明もやもやほの見えるしょぼつくしょぼしょぼ茫茫ぼうぼう不可視/(2しわがれるしゃがれる嗄れる

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精選版 日本国語大辞典 「掠れる」の意味・読み・例文・類語

かす・れる【掠・擦】

  1. 〘 自動詞 ラ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]かす・る 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙
  2. 軽く触れて過ぎる。
  3. はっきりと目に見えていたものがかすかになる。また、消えかかった状態になる。
    1. [初出の実例]「ジガ kaszreta(カスレタ)」(出典和英語林集成初版)(1867))
  4. 声・音などが、はっきりした連続音として出なくなる。
    1. [初出の実例]「意志を張らうとすれば節回(まはし)が渋り、力を籠めれば調子が外れて、息は切れる、音(ね)は抄(カス)れる、遂には指まで間違へて」(出典:恋慕ながし(1898)〈小栗風葉二三)

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