杳杳(読み)ヨウヨウ

デジタル大辞泉 「杳杳」の意味・読み・例文・類語

よう‐よう〔エウエウ〕【××杳】

[ト・タル][文][形動タリ]暗くはっきりしないさま。また、遠くかすかなさま。
何処の寺の鐘か―として野末を渡る」〈蘆花自然と人生
[類語]ほのかかすかほんのりうっすらおぼろげ薄薄淡いようようとして暗い薄暗いほの暗い小暗い暗い小暗がり手暗がり真っ暗暗然冥冥漠然ぼんやりぼうっとぼうとぼやっと不鮮明もやもや霞む見えにくい陰る曇るおぼろかき曇るぼやけるぼけるかすれる朦朧もうろうどろん不透明ほの見えるしょぼつくしょぼしょぼ茫茫ぼうぼう不可視

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精選版 日本国語大辞典 「杳杳」の意味・読み・例文・類語

よう‐ようエウエウ【杳杳】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙 深く暗いさま。ほのかなさま。はっきりしないさま。また、遠いさま。
    1. [初出の実例]「妾聞、悠々三界猛火常流、杳々五道毒網是壮」(出典:正倉院文書‐天平勝宝八年(756)六月二一日・東大寺献物帳)
    2. 「神武寺の鐘声杳々(ヱウヱウ)として夕を告ぐれば」(出典:自然と人生(1900)〈徳富蘆花〉自然に対する五分時)
    3. [その他の文献]〔班彪‐北征賦〕

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普及版 字通 「杳杳」の読み・字形・画数・意味

【杳杳】ようよう(えうえう)

はるかなさま。宋・軾〔澄駅通潮閣、二首、二〕詩 餘生老せんと欲す、南の村 、巫陽をはして我が魂を招かしむ 杳杳として天低(た)れ、鶻沒する處 山一髮、是れ中原

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