デジタル大辞泉 「薄ら」の意味・読み・例文・類語 うっすら【▽薄ら】 [副]《「うすら」の音変化》濃さ・明瞭度・厚さなどの程度がわずかであるさま。ほのかに。かすかに。うすく。「薄ら(と)赤みが差す」「薄ら(と)記憶に残っている」「雪が薄ら(と)積もる」[類語]薄い・希薄・薄っぺら・薄め・薄手・薄べったい・薄地・薄口・ほのか・かすか・ほんのり・おぼろげ・うすうす・淡い・杳よう・杳杳ようよう・杳ようとして・暗い・薄暗い・ほの暗い・小暗い・木こ暗い・小暗がり・手暗がり・真っ暗・暗然・冥冥・漠然・漠・ぼんやり・ぼうっと・ぼうと・ぼやっと・不鮮明・もやもや・霞む・見えにくい・陰る・曇る・おぼろ・かき曇る・ぼやける・ぼける・かすれる・朦朧もうろう・どろん・不透明・ほの見える・しょぼつく・しょぼしょぼ・茫茫ぼうぼう・不可視 うす‐ら【薄ら】 [形動ナリ]《「ら」は接尾語》1 ある現象・状況などが、ほんの少し現れているさま。かすか。「君が朱あけなるてぶくろに雪も―にとけゆけり」〈犀星・三月〉2 名詞・形容詞の上に付いて、うすい、少しばかり、なんとなく、などの意を表す。「薄ら明かり」「薄ら寒い」 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「薄ら」の意味・読み・例文・類語 うす‐ら【薄ら】 [ 1 ] 〘 副詞 〙 ( 形容詞「うすい」の語幹「うす」に接尾語「ら」の付いたもの ) 見た目に薄く感じられるさまを表わす語。うっすら。[初出の実例]「すみのこうもなううすらとかいたことぞ」(出典:玉塵抄(1563)一八)[ 2 ] 〘 造語要素 〙① 名詞の上に付いて、そのものの厚みが薄そうに見える意を添える。「うすら衣」「うすら霜」「うすら氷」② 名詞、状態性形容詞などの上に付いて、その色合いが淡い感じである、光などが弱々しい感じであるなどの意を添える。「うすら赤地」「うすら明かり」「うすら明るい」③ 思慮、知識が乏しい。浅薄である意を添える。「うすらばか」④ 表情などで、外に表われた様子がかすかである意を添える。「うすら笑い」⑤ 主に形容詞の上に付いて、なんとなくそのような感じである、の意を添える。「うすら寂しい」「うすら寒い」[初出の実例]「そうしたうすら肌寒い午前三時ごろ」(出典:童貞(1964)〈富士正晴〉五)薄らの補助注記「うす」に比べて「うすら」は「うすい」状態をより感覚的に表現する場合に用いられることが多い。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by