檜山(支庁)(読み)ひやま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「檜山(支庁)」の意味・わかりやすい解説

檜山(支庁)
ひやま

北海道南西部、渡島(おしま)半島の日本海沿い、および奥尻(おくしり)島を占める自治体を所管した北海道庁の出先機関。2010年(平成22)、支庁制度改革によって檜山振興局改称・改組された。旧檜山支庁の所管区域は江差(えさし)、上ノ国(かみのくに)、厚沢部(あっさぶ)、乙部(おとべ)、奥尻、今金(いまかね)、せたなの7町からなる。支庁所在地は江差町。東部の渡島支庁との境を渡島山地が走り、山がちの地形で、後志利別(しりべしとしべつ)川、太櫓(ふとろ)川、厚沢部川、天(あま)ノ川などの流域に小平野が開ける。地名ヒバ(檜葉、ヒノキアスナロ)が多かったことによる。檜山と狩場茂津多(かりばもった)の二つの道立自然公園がある。

 農業従事者が多いが、1980年代後半以降、サービス業、建設業が増加、農業は第3位となっている。江戸後期から明治にかけて栄えたニシン業は衰退し、いまでは出稼ぎが多い。沿岸漁業を中心に浅海増殖漁業があり、ブロック投入による藻場造成、ウニ・アワビの種苗放流が行われる。農業は水稲・ジャガイモ栽培、酪農など。

[瀬川秀良]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android