蒼然(読み)ソウゼン

デジタル大辞泉 「蒼然」の意味・読み・例文・類語

そう‐ぜん〔サウ‐〕【×蒼然】

[ト・タル][文][形動タリ]
あおあおとしているさま。「蒼然たる月光
薄暗くぼんやりしているさま。「蒼然たる暮色に閉ざされる」
古び、色あせているさま。「古色蒼然
[類語](1青い青青/(2どんより昏昏陰陰濛濛模糊/(3古めかしい古い古臭い陳腐中古かび臭い古びる古ぼける時代遅れ流行遅れ古風昔風旧式旧弊前近代的旧態依然オールドファッションださい年代物時代錯誤古色古色蒼然旧態使い古し陳套ちんとう旧套きゅうとうひねひね臭い時代掛かる時代めく昔ながら蒼古年季が入るレトロアナクロアナクロニズムアウトオブデートオールドタイマー

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精選版 日本国語大辞典 「蒼然」の意味・読み・例文・類語

そう‐ぜんサウ‥【蒼然・葱ソウ然】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙 ( 「蒼」も「葱」も青い意 )
  2. 色の青いさま。色のあおあおとしているさま。
    1. [初出の実例]「入夜明月蒼然」(出典明月記‐治承四年(1180)九月一五日)
    2. 「蒼然として死人に等しき我面色」(出典:舞姫(1890)〈森鴎外〉)
    3. [その他の文献]〔白居易‐宿清源寺詩〕
  3. 夕暮のうすぐらいさま。
    1. [初出の実例]「蒼然たる夜色に偸まれて」(出典:浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一)
    2. [その他の文献]〔柳宗元‐始得西山宴游記〕
  4. 色の古びたさま。「古色蒼然」

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普及版 字通 「蒼然」の読み・字形・画数・意味

【蒼然】そう(さう)ぜん

茂るさま。暮れゆくさま。唐・柳宗元〔始めて西山を得て宴游する記〕然たる色、くよりして至り、見る無きに至るも、ほ歸ることを欲せず。心凝(こ)り形釋(と)け、と冥合す。

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