(読み)すま

精選版 日本国語大辞典 「隅」の意味・読み・例文・類語

すま【隅】

〘名〙 =すみ(隅)
山家集(12C後)中「播磨路や心のすまに関据ゑていかで我が身の恋をとどめむ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「隅」の意味・読み・例文・類語

すみ【隅/角】

囲まれた区域のかど。「部屋の四―」「書類の―を綴じる」
中央でない所。端の方や奥の方。また、目立たない所。「―で小さくなる」「頭の―で考える」
隅の折敷おしき」の略。
角前髪すみまえがみ」の略。
[類語](1)(2片隅かたすみすみっこ端っこ一隅いちぐう一角いっかくはし・はじかどふち・へりきわ曲がり角町角コーナー

ぐう【隅】[漢字項目]

常用漢字] [音]グウ(慣) [訓]すみ
〈グウ〉
すみ。「一隅・海隅・四隅片隅辺隅
大隅おおすみ国。「隅州薩隅さつぐう
〈すみ(ずみ)〉「隅隅片隅四隅よすみ
[名のり]ふさ

すま【隅】

すみ(隅)のこと。多く地名の「須磨」にかけて用いる。
「播磨路や心の―に関据ゑていかで我身の恋を留めん」〈山家集・中〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「隅」の意味・わかりやすい解説

隅 (ぐう)

中国,宋代以後,都市の城内,城下市域に設けられた区画呼称。宋代,都市の発展,変貌ともない,その区画も唐までの坊のほかに軍事・警察を主とした(しよう)が出現したが,12世紀以後になると防火の管轄区分として隅があらわれる。南宋の国都臨安では城内を14隅に分け望楼や消防夫を置いたが,しだいに治安維持の任務をも兼ねはじめ坊隅という呼名が定着した。隅は元・明と受け継がれ,音通で意味を含ませて防虞とも言われる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android