ちゅう

精選版 日本国語大辞典「ちゅう」の解説

ちゅう

[1] 〘副〙 (多く「と」を伴って用いる。古くは「ちう」と表記)
① 動作が滞らないで行なわれるさま、すばやいさまを表わす語。さっ。ぱっ。
※枕(10C終)三〇〇「祭文など読むを、人はなほこそ聞け、ちうと立ち走りて」
② 金属製のものが強くぶつかり合って立てる音を表わす語。ちいん。
今昔(1120頃か)二六「尻荅ふらむと思ふに、のちうと鳴て、外(よそ)様に反ぬれば」
小鳥(ねずみ)などの鳴き声を表わす語。
※浮世草子・武家義理物語(1688)五「南枝若衆の美花、物ごしは初音鳥もれ、ちうの声も出ず」
④ 酒や汁などをすすりこむ音や様子を表わす語。
吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉六「口をの方へ持って行ったなと思ふ間もなくつるつるちゅうと音がして」
⑤ 火が水によって瞬間に消える音や様子を表わす語。じゅう。
※はやり唄(1902)〈小杉天外〉七「池のへ落ちてちうと消えた」
[2] 〘名〙 接吻をいう俗語
[補注]①の「枕草子」の例については、別に、「中途」の意と考える説もある。

ちゅう ちふ

連語〙 「という」の変化した語。
※万葉(8C後)八・一五四七「さ男鹿の萩に貫き置ける露の白珠あふさわに誰の人かも手に巻かむ知布(チフ)
※滑稽本・浮世風呂(1809‐13)二「鄙言(いなかことば)の、何ちふことだの、角(かん)ちふことだのといふのも、ちふとは『といふ』といふ詞を詰たので」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉「ちゅう」の解説

ちゅう[連語]

[連語]《格助詞「と」に動詞「い(言)う」の付いた「という」の音変化。上代語》…という。
楽浪ささなみ連庫なみくら山に雲居れば雨そ降る―帰り我が背」〈・一一七〇〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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