ちゅう(読み)チュウ

  • ちゅう ちふ
  • 副・名
  • 連語

デジタル大辞泉の解説

[副]
小鳥やネズミの鳴き声を表す語。「子ネズミがちゅうと鳴く」
液体をすするさま。また、その音を表す語。「汁をちゅうとすする」
[名](スル)俗に、接吻(せっぷん)のこと。
[連語]《格助詞「と」に動詞「い(言)う」の付いた「という」の音変化。上代語》…という。
「楽浪(ささなみ)の連庫(なみくら)山に雲居れば雨そ降る―帰り来(こ)我が背」〈・一一七〇〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

大辞林 第三版の解説

ネズミの鳴き声を表す語。
水などをすすりこむ音を表す語。
俗に、接吻せつぷんをいう語。
連語
助詞に動詞いふの付いたといふの転
…という。 楽浪ささなみの連庫なみくら山に雲居れば雨そ降る-帰り来我が背/万葉集 1170 現代語でも方言的な言い方として用いられることがある。なん-ことだ

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

[1] 〘副〙 (多く「と」を伴って用いる。古くは「ちう」と表記)
① 動作が滞らないで行なわれるさま、すばやいさまを表わす語。さっ。ぱっ。
※枕(10C終)三〇〇「祭文など読むを、人はなほこそ聞け、ちうと立ち走りて」
② 金属製のものが強くぶつかり合って立てる音を表わす語。ちいん。
※今昔(1120頃か)二六「尻荅ふらむと思ふに、箭のちうと鳴て、外(よそ)様に反ぬれば」
③ 小鳥や鼠(ねずみ)などの鳴き声を表わす語。
※浮世草子・武家義理物語(1688)五「南枝若衆の美花、物ごしは初音鳥も奪れ、ちうの声も出ず」
④ 酒や汁などをすすりこむ音や様子を表わす語。
※吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉六「口を箸の方へ持って行ったなと思ふ間もなくつるつるちゅうと音がして」
⑤ 火が水によって瞬間に消える音や様子を表わす語。じゅう。
※はやり唄(1902)〈小杉天外〉七「池の中へ落ちてちうと消えた」
[2] 〘名〙 接吻をいう俗語。
[補注]①の「枕草子」の例については、別に、「中途」の意と考える説もある。
〘連語〙 「という」の変化した語。
※万葉(8C後)八・一五四七「さ男鹿の萩に貫き置ける露の白珠あふさわに誰の人かも手に巻かむ知布(チフ)
※滑稽本・浮世風呂(1809‐13)二「鄙言(いなかことば)の、何ちふことだの、角(かん)ちふことだのといふのも、ちふとは『といふ』といふ詞を詰たので」

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