ほろほろ(読み)ホロホロ

デジタル大辞泉 「ほろほろ」の意味・読み・例文・類語

ほろ‐ほろ

[副]
1 葉や花、涙などが静かにこぼれ落ちるさま。はらはら。「山吹の花びらがほろほろと散る」「ほろほろ(と)涙を流す」
2 山鳥などの鳴く声を表す語。「山鳥がほろほろ(と)鳴く」
3 力を入れなくても、ばらばらになるさま。「口の中でほろほろ(と)崩れる」
4 大勢の人が出て行くさま。
「修法ずほふの壇こぼちて―と出づるに」〈源・夕霧〉
5 物が裂け破れるさま。
「綻ほころびは―と絶えぬ」〈源・紅葉賀〉
6 歯でかんで食べる音を表す語。
「栗などやうのものにや、―と食ふも」〈源・宿木〉
[類語](1)ぽろぽろ・ぽたぽた・ぽとぽと・たらたら・ぼろぼろ・ぼたぼた・ぼとぼと・だらだら・はらはら・ぽつぽつ・ぱらぱら・ばらばら・ぽろり・ほたほた・ぽつり・ぽつりぽつり・ぽつん・はらり・ぱらり・ほろり・ぽたり・どくどく・たらり・ちょろちょろ・ちょろり・とくとく・したたり・だくだく・ぽとり・滴る・滴り落ちる・垂らす・垂れる・こぼれる・ほとばしる・あふれる/(2)かあかあ・がちゃがちゃ・かりかり・きゃっきゃっ・くつくつぼうし・けいけい・けろけろ・けんけん・こん・こんこん・こけこっこう・かなかな・ごろにゃん・じい・じいじい・ちちよちちよ・ちちろ・ちゅう・ちゅうちゅう・ちりちり・ちんちろりん・つくつくぼうし・つづりさせ・てっぺんかけたか・東天紅・トッケイ・にしはつ・にゃあにゃあ・にゃんにゃん・ぴいちくぱあちく・ぴいぴい・ひとく・ひよひよ・ぴよぴよ・ぶっぽうそう・ほうほけきょ・ほぞんかけたか・ぽっぽ・ほろ・ほろろ・めえめえ・もうもう・りんりん・わん・わんわん

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精選版 日本国語大辞典 「ほろほろ」の意味・読み・例文・類語

ほろ‐ほろ

  1. 〘 副詞 〙 ( 多く「と」を伴って用いる )
  2. ① 葉や花などが散ったり落ちたりするさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「きなる葉どものほろほろとこぼれおつる」(出典:枕草子(10C終)一九九)
  3. ② 涙や水滴などがこぼれ落ちるさまを表わす語。また、激しく泣くさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「又ほろほろとうち泣きていでぬ」(出典:蜻蛉日記(974頃)上)
  4. ③ 集まっていた人々が分かれ散るさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「さるべき限りこそまかでね、ほろほろと騒ぐを」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若菜下)
  5. ④ 物が裂け破れるさま、こなごなになるさまを表わす語。ぼろぼろ。
    1. [初出の実例]「栗やなどやうの物にや、ほろほろと食ふも」(出典:源氏物語(1001‐14頃)宿木)
  6. ⑤ 雉子(きじ)、山鳥などの鳴く声を表わす語。ほろろ。
    1. [初出の実例]「御狩野に朝たつきじのほろほろと鳴きつつぞふる身を恨みつつ」(出典:源賢集(1020頃))
  7. ⑥ 砧(きぬた)を打つ音を表わす語。
    1. [初出の実例]「衣々の、砧の音が、枕にほろほろほろほろとか、それをしたふは、涙よなふ」(出典:歌謡・閑吟集(1518))

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ほろほろ」の意味・わかりやすい解説

ほろほろ

ウコギの新芽を用いた岩手地方の郷土料理。この地方にはウコギの生け垣を巡らした家が多い。新芽が食用になるため、この垣根は救荒作物の役割をしたといわれる。ほろほろは、ウコギの新芽をゆでて水にさらし(苦味(にがみ)があるので)、細かく刻んで、みそ漬け大根とクルミも細かく刻み、混ぜ合わせる。赤唐辛子のみじん切りと炒(い)りごまを加えて味をととのえ、熱いご飯にかけて食べる。昔、南部藩の武士がこれを食べようとして、ほろほろこぼしたことから、この名がついたという。

[堤 方子]

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