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埋(も)れ木(読み)ウモレギ

デジタル大辞泉の解説

うもれ‐ぎ【埋(も)れ木】

地層中に埋まった樹木が長年の間に炭化して化石のようになったもの。亜炭の一種で、木目が残っており、質は緻密(ちみつ)。仙台地方に多く産し、工物の材料。
世間から見捨てられて顧みられない人の境遇のたとえ。
「あれだけの芸を持ちながら、下らなく―になっている扇朝が俺は可哀想だ」〈万太郎末枯
イチジクの別名。
[補説]書名別項。→埋木

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

埋れ木
うもれぎ

炭化度の低い褐炭(日本では亜炭ともよぶ)で、材組織がよく保存されているもの。樹炭、木質亜炭とよばれるものもある。木質感があり、独特の重量感と色彩があるので細工の材料として利用されている。仙台付近の第三紀鮮新世仙台層群の亜炭層から産するものは、江戸時代末期に仙台藩の武士山下周吉が加工を始めたとされ、名産の埋れ木細工としてよく知られている。現在では亜炭の採掘が中止されているために産出量は少ない。仙台産埋れ木の原木は、ほとんどがスギ科のTaxodioxylon sequoianumである。埋れ木として産する樹木はほかに、セコイアSequoia、スイショウGlyptostrobus、ブナFagusなどいろいろである。[浅間一男・西田治文]
『小山和編『図説 日本の伝統工芸(東日本編)』(1993・河出書房新社)』

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