(読み)ムスメ

デジタル大辞泉 「娘」の意味・読み・例文・類語

むす‐め【娘】

《「」の意》
親にとって自分の子である女性。「を嫁にやる」⇔息子
未婚の若い女性。おとめ。また、処女。きむすめ。「街を行く華やかなたち」
[下接語]悪戯いたずら鬼娘おぼこ娘看板娘小町娘小娘総領娘箱入り娘花娘一人娘弁天娘孫娘まなまま婿取り娘もらい娘・山娘雪娘
[類語](1息女お嬢様令嬢箱入り娘いとはん子供子女しじょ児女子弟愛児子息息男そくなん息子むすこせがれ子種子宝二世お子さま令息お坊っちゃんお嬢さん/(2女の子女児女子少女乙女子女ガールギャル小娘童女どうじょ乙女子おとめご女子おなごコギャルヤングミセスヤンママお嬢さん早乙女生娘おぼこ処女

じょう【娘】[漢字項目]

常用漢字] [音]ジョウ(ヂャウ)(漢) [訓]むすめ
〈ジョウ〉
少女。女子。「娘子軍
母。「爺娘やじょう
〈むすめ〉「娘心生娘きむすめ愛娘まなむすめ
難読姑娘クーニャン

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「娘」の意味・読み・例文・類語

むす‐め【娘】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「生(む)す女(め)」の意 )
  2. 親にとって、自分の子である女。めのこ。息女。
    1. [初出の実例]「飛鳥戸(あすかへ)の郡の人田辺史(ふひと)伯孫が女(ムスメ)古市の郡の人、書首(ふむのおひと)加龍が妻なり」(出典:日本書紀(720)雄略九年七月(前田本訓))
  3. 未婚の女性。若い女。おとめ。〔十巻本和名抄(934頃)〕
    1. [初出の実例]「稲といふものをとり出でて、〈略〉そのわたりの家のむすめなどひきゐてきて」(出典:枕草子(10C終)九九)
  4. 江戸、深川の遊里で、客の応対遊女のとりもちなどにあたった女。娘分(むすめぶん)
    1. [初出の実例]「河辺の娘が半四郎をまねるも、久しもんだ」(出典:洒落本・辰巳之園(1770))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「娘」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 10画

(異体字)孃
人名用漢字 20画

[字音] ジョウ(ヂャウ)
[字訓] むすめ・はは

[説文解字]
[甲骨文]

[字形] 形声
正字は孃(嬢)に作り、襄(じよう)声。〔説文〕十二下に「煩擾(はんぜう)なり」とし、また「一に曰く、肥大なり」という。娘はその俗字とされるが、もと用義の異なる字であった。隋・唐のころから「娘子」の語が用いられ、隋に娘子軍があった。娘娘(にやんにやん)は母、娘娘は子授けの神とされ、その祭は殷賑を極めた。

[訓義]
1. むすめ。
2. はは。

[古辞書の訓]
〔和名抄〕娘 无須女(むすめ)〔名義抄〕娘 ムスメ・ヨキヲウナ/孃 ヲウナメ・ハハ・ヲナミ(ミナ)・ウ(ヲ)ミナ

[語系]
娘の本字は孃njiang。〔説文〕に「煩擾なり」とあるのは擾njiu、攘njiangの義。また「一に曰く、肥大なり」というのは、njiangの義である。

[熟語]
娘行・娘子・娘娘
[下接語]
花娘・嬌娘・姑娘・小娘・大娘・貞娘・爺娘・令娘・老娘

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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