抜かる(読み)ヌカル

デジタル大辞泉 「抜かる」の意味・読み・例文・類語

ぬか・る【抜かる】

[動ラ五(四)]
油断して、失敗する。「敵は手強いぞ、―・るなよ」
ぐずぐずして時機を失する。また、だらしなくなる。
航海士は―・らず…と言ったので」〈独歩別天地
[類語](1やり損なうしくじるつまずく失敗し損ずるし損なう過つ誤るとちる抜かり手落ち手抜かりそつ手抜き遺漏疎漏迂闊うっかりうかうかノーマーク無意識ゆくりなく知らず知らず思わず知らず思いがけず思いも寄らない思わず覚えずひょっと我知らず我にもなくついついつい不覚不意ふと図らず図らずも何気なしうかうかうかと予想外意想外ひょんな潜在意識無意味噌を付ける不覚を取る事志ことこころざしと違うどじを踏むてつを踏む仕出かすやらかす

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精選版 日本国語大辞典 「抜かる」の意味・読み・例文・類語

ぬか・る【抜】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
  2. うっかりして失敗する。油断する。
    1. [初出の実例]「Catus〈略〉カシコキ モノ、nucarazaru(ヌカラザル) モノ、ワダカマリタル モノ」(出典:羅葡日辞書(1595))
    2. 「『序に酒もかってくればいい』『それをぬかるものか』」(出典:滑稽本・東海道中膝栗毛‐発端(1814))
  3. ぐずぐずして時機を失する。また、だらしなくなる。
    1. [初出の実例]「国へ入うと思はれい。何とてぬかってはいらるるぞ」(出典:京大二十冊本毛詩抄(1535頃)二)
  4. 有効に働かないことばを用いて一句を仕立てる。
    1. [初出の実例]「よる波のうつぼ舟社(こそ)哀なれ〈略〉五もじ、あらなみのうつぼ舟社とあらまほしき也。さればよるといふ詞用にたたぬゆへ一句ぬかる也」(出典:俳諧・初本結(1662)八)

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