(読み)ショウ

デジタル大辞泉 「照」の意味・読み・例文・類語

しょう【照】[漢字項目]

[音]ショウ(セウ)(呉)(漢) [訓]てる てらす てれる
学習漢字]4年
光がすみずみまで届く。てる。てらす。「照射照明照覧遍照へんじょう探照灯
日の光。「残照晩照返照
照らし合わせる。「照応照会照合照準観照参照対照
写真に写す。写真。「照影小照
[名のり]あき・あきら・あり・てり・とし・のぶ・みつ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「照」の意味・読み・例文・類語

てり【照】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「てる(照)」の連用形名詞化 )
  2. 照ること。日が照らすこと。また、光を放つこと。
    1. [初出の実例]「大君はときはにまさむ橘の殿の橘ひた底里(テリ)にして」(出典:万葉集(8C後)一八・四〇六四)
    2. 「てりもせず曇りもはてぬ春の夜の朧月夜にしく物ぞなき〈大江千里〉」(出典:新古今和歌集(1205)春上・五五)
  3. 晴天。ひでり。ひより
  4. つや。光沢。
    1. [初出の実例]「㒵(かほ)はいつも土賊(とくさ)色にして紅葉の照(テリ)を見ず」(出典:談義本・艷道通鑑(1715)四)
  5. 焼き魚などにつやを出すために塗る、しょうゆにみりん・砂糖などを加えて煮つめた汁。

てらし【照】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「てらす(照)」の連用形の名詞化 )
  2. 太陽・月・火・灯火・火薬など、明るく輝くもの。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「草鞋が二足、蝋燭(テラシ)が二本、腹も減りゃア飯の支度もせざアならねヱし」(出典:老車夫(1898)〈内田魯庵〉)
  3. 恥をかかせること。つめたくあしらうこと。
    1. [初出の実例]「アイきついおてらしさ。わっちゃ此間登りいして、まだ勝手をしらないから江戸詞を云いやすによ」(出典:浄瑠璃・神霊矢口渡(1770)一)
  4. ( 「居稼」とも書く ) 遊女屋の店先に並んでいて客の指名を待つ遊女。顔が客によく見えるように明るく照らしたところからの称という。見世付き女郎。〔商業符牒袖宝(1884)〕

てれ【照】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「てれる(照)」の連用形の名詞化 )
  2. 間の悪い思いをすること。きまりの悪い思いをすること。
    1. [初出の実例]「東雲のてれ」(出典:洒落本・婦美車紫(1774)目録)
    2. 「鼻であしらはれて大てれなり」(出典:黄表紙・金銀先生再寝夢(1779))
  3. 座のしらけること。
    1. [初出の実例]「たばこも呑あきはな紙を出して鶴をおる。此間しばらくのてれ也」(出典:洒落本・世説新語茶(1776‐77か)笑止)

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普及版 字通 「照」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 13画

(異体字)
9画

[字音] ショウ(セウ)
[字訓] てらす・てる・あきらか

[説文解字]

[字形] 形声
声符は昭(しよう)。昭は昭明の意。〔説文〕十上に「なり」とあり、〔書、泰誓下〕に「日の照臨するが(ごと)し」とあり、その昭光をいう。対照・照応のように用いる。はその異体字。

[訓義]
1. てらす、てる、かがやく、ひかり。
2. あきらか、あきらかにする、うつす。
3. しらせる、さとす、つきあわせる、準拠する。

[古辞書の訓]
和名抄〕照 今案ずるに、此のに云ふ、照射、止毛之(ともし)〔名義抄〕照・ テラス・アラハス・ヒカリ・アキラカナリ・ツヤヤカナリ・テル/照 -トシテカカヤク 〔字鏡集〕照 イチシルシ・ テラス・アキラカナリ・テル・ツヤヤカナリ・ヒカリ・アラハス

[語系]
照・昭・tjiは同声。(耀)・(曜)・)jikも声近く、みな光明顕の意がある。

[熟語]
照案・照依・照影・照映・照応・照火・照会照看・照乾・照勘照款・照管・照旧照煦照景・照見・照験照顧・照考・照合照査・照察照子・照視・照時・照式・照日・照実・照射・照照准・照準照遵照抄・照章・照照・照彰照燭照然・照像・照則・照対・照単照牒・照澄・照直・照徹・照破・照庇照憑・照復・照・照壁・照片・照明・照冥・照面・照様・照耀・照覧・照爛・照律・照瞭・照臨・照例
[下接語]
遠照・下照・廻照・煥照・観照・虚照・暁照・玉照・蛍照・月照・懸照・孤照・護照・光照・高照・査照・察照・参照・残照・自照・写照・斜照・寂照・小照・燭照・神照・晨照・水照・翠照・静照・夕照・多照・対照・達照・徹照・返照・遍照・夜照・余照・落照・覧照・流照・燎照・臨照・霊照・朗照

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