普及版 字通 「球」の読み・字形・画数・意味
15画
(異体字)球
11画
[字訓] たま
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(りょう)。に(こう)・樛(きゅう)の声がある。〔説文〕一上に球を正字とし、「玉聲なり」といい、重文としてを録する。〔爾雅、釈器〕に「琳は玉なり」、〔爾雅、釈地〕に「西北の美なる者」として崑崙(こんろん)虚の琳・琅(ろうかん)をあげている。玉磬(ぎょくけい)の鳴るのを然・鏘(きうさう)のように形容するが、球にはその用義法がなく、両字の間に慣用を異にするところがある。
[訓義]
1. 美しい玉、琳。
2. 玉磬。
3. 玉声。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 タマ 〔立〕 タマノナナリ・テハツクリ
[語系]
はまた球に作る。求giu、liu、九kiu、kyuは声義に通ずるところがあり、その形声字に糾纏・宛曲の義を含むことが多い。
[熟語]
磬▶・然▶・鏘▶・鉄▶・▶・林▶・琳▶
[下接語]
素・大・白・・琳
球
常用漢字 11画
(異体字)
15画
[字訓] たま
[説文解字]
[字形] 形声
声符は求(きゆう)。求は裘の初文。求にまるくして巻きこむ意がある。〔説文〕一上に「玉なり」(段注本)とし、重文としての字形をあげている。〔書、益稷〕に「(き)(楽祖とされる神名)曰く、戛(かつ)として鳴球をつ」、また〔楚辞、九歌、東皇太一〕に「長劍の玉珥を撫すれば 鏘(きうさう)として琳琅(りんらう)鳴る」とあって、いずれも玉声をいう。求・に、もと、まるい、糾纏(きゆうてん)するものの意があり、はまた美玉の名に用いる。
[訓義]
1. たま、美しいたま。
2. 玉声。
3. 鳴球は玉磬。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕球琳 上は玉磬、下は玉名なり 〔立〕球 タマノオト・タマ・コヱタマ
[語系]
球・()・gyu、kyu、九kiuは声近く、その声符の字にみな、まるく巻きこむ意がある。
[熟語]
球技▶・球球▶・球玉▶・球形▶・球状▶・球場▶・球灯▶・球拍▶・球琳▶
[下接語]
眼球・気球・血球・蹴球・小球・鏘球・打球・大球・卓球・地球・庭球・天球・投球・排球・鳴球・野球・籠球
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報