生れる(読み)ウマレル

デジタル大辞泉 「生れる」の意味・読み・例文・類語

うま・れる【生(ま)れる/産(ま)れる】

[動ラ下一][文]うま・る[ラ下二]
子が母親胎内から出る。また、卵からかえる。出生する。誕生する。「子猫が四匹―・れる」「商家に―・れる」
新しく作り出されて、世に出る。物事が新たにできる。「最近―・れたばかりの制度
ある状況感情などが生じる。「次から次へと疑問が―・れる」
死後、この世に再び現れる。生まれ変わる。仏教思想に基づいていう語。
「あるいは聖徳太子の―・れ給へると申し」〈大鏡・道長上〉
[類語](1出生する誕生する産するせいける産声うぶごえを上げる呱呱ここの声を上げる生まれ落ちる生誕降誕孵る/(2出来る誕生する成立する発足する発会結成創業創設創始創立新設開設設立開業始業/(3生ずる起こるきざ生起する起きる生じる発する発生する出来る

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精選版 日本国語大辞典 「生れる」の意味・読み・例文・類語

うま・れる【生】

  1. 〘 自動詞 ラ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]うま・る 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙 ( 平安以降「むまれる」とも表記 )
  2. 母体や卵から子が出る。出生する。誕生する。
    1. [初出の実例]「うぐひすの 卵(かひご)の中に ほととぎす 独り所生(うまれ)て」(出典:万葉集(8C後)九・一七五五)
    2. 「たまのをのこ御子(みこ)さへうまれ給ひぬ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)桐壺)
  3. ( 仏教思想で ) 死後、この世に再び現われ出る。また、死後、別の世界に現われ出る。
    1. [初出の実例]「さてこそ九品(ここのしな)の上(かみ)にもさはりなくむまれ給はめ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)夕顔)
  4. ( の比喩的用法 ) 物事やある状態が新しくできあがる。
    1. [初出の実例]「成程音楽は斯(かか)る時、斯る必要に逼(せま)られて生まれた自然の声であらう」(出典:草枕(1906)〈夏目漱石〉六)
  5. 月初めの立会いで、新しく出る先物に相場がつけられる。〔取引所用語字彙(1917)〕

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