白羽の矢が立つ(読み)シラハノヤガタツ

デジタル大辞泉 「白羽の矢が立つ」の意味・読み・例文・類語

白羽しらは・つ

人身御供ひとみごくうを求める神が、その望む少女の家の屋根に人知れずしるしの白羽の矢を立てるという俗説から》多くの中から犠牲者として選び出される。また、一般に多くの中から特に選び出される。「社長候補として―・った」
[補説]文化庁が発表した平成29年度「国語に関する世論調査」では、本来の言い方とされる「白羽の矢が立つ」を使う人が75.5パーセント、本来の言い方ではない「白羽の矢が当たる」を使う人が15.1パーセントという結果が出ている。
[類語]選りすぐる発掘抜擢ばってき起用登用挙用スカウトヘッドハンティング選ぶ拾い上げる取り立てる引き抜く粒揃い有数優れる秀でる偉い優等優秀秀逸錚錚そうそう一廉ひとかど長ずるける良い良好良質優良選抜簡抜抜粋精選厳選特選選り抜き粒選り一粒選り選り抜く

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精選版 日本国語大辞典 「白羽の矢が立つ」の意味・読み・例文・類語

しらは【白羽】 の 矢(や)が立(た)

(人身御供(ひとみごくう)を求める神が、その望む少女の住家の屋根に人知れず白羽の矢を立てるという俗説から)
① 多くのなかから犠牲者として選び出される。白羽が立つ。
浮世草子鬼一法眼虎の巻(1733)二「親方唐津屋の家の棟へ白羽の矢が立ちましたを」
② 多くのなかから特に指定して選び出される。また、ねらいをつけられる。白羽が立つ。
※雑俳・柳多留拾遺(1801)巻四「白羽の矢立ッてこしもとおこり出し」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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