長ける(読み)タケル

デジタル大辞泉 「長ける」の意味・読み・例文・類語

た・ける【長ける/×闌ける】

[動カ下一][文]た・く[カ下二]
盛りの時期状態になる。たけなわになる。「日が―・ける」「春が―・ける」
盛りの時期・状態を過ぎる。「年―・けた人」「こう―・ける」
ある方面にすぐれている。長じる。熟達している。「弁舌に―・ける」「世故せこに―・ける」
[類語](1最盛期盛り盛期盛時黄金時代盛代真っ盛り花盛りたけなわ出盛り/(3勝る立ち勝る凌ぐ凌駕優れる秀でる偉い優等優秀秀逸錚錚そうそう一廉ひとかど長ずる粒揃い良い良好良質優良有数粒選り選抜簡抜抜粋精選厳選特選選り抜き一粒選り選り抜く白羽の矢が立つ文句無し完全完璧万全十全両全満点金甌きんおう無欠完全無欠百パーセントパーフェクト全くまった大丈夫無傷間然する所がない水も漏らさぬ非の打ち所がないもってこいタイムリー有り難いうれしいおんの字重宝有用有益絶好願ったり叶ったり願ってもない渡りに船格好頃合いあつらえ向き打って付けぴったり好個好適適する適う適える合う沿うそぐう適合適当合致即応同調フィット相応しか即する肌が合うくみし易いしかるべきマッチ究竟くっきょう合い口合目的リーズナブル好条件見合う匹敵言い得て妙あたかもよし三拍子そろ似合わしいジャストミート思いがけない当を得る馬が合う息が合う順当どんぴしゃり所を得る最適つぼにはまる水を得たうおのよう結構尽くめ言う事無し見事満足八方好し言うに及ばずコンプリートこよなく上上鮮やか圧巻あっぱれうはうは上手えも言わずえも言われぬオールマイティー会心神業冠絶際立つ群を抜く傑出しびれる充足手練称賛上出来ずば抜ける卓出卓絶卓抜達成感超人的超絶天才的得意顔特出突出抜きん出る迫真抜群不朽水際立つ満ち足りる物の見事

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精選版 日本国語大辞典 「長ける」の意味・読み・例文・類語

た・ける【長・闌】

  1. 〘 自動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]た・く 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙
  2. 十分にその状態になる。
    1. (イ) 日が高く昇り、日盛りになる。
      1. [初出の実例]「日たくるほどに、起き給ひて格子手づから上げ給ふ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)夕顔)
    2. (ロ) 季節の盛りになる。
      1. [初出の実例]「時(ときしも)あれ秋暮、時雨がちなる冬闌(タケ)ぬ」(出典太平記(14C後)二七)
    3. (ハ) 年齢が長じる。年頃になる。
      1. [初出の実例]「年たくる迄母うへの御ねまちかくおきふして」(出典:浄瑠璃・嫗山姥(1712頃)燈籠)
  3. 盛りの状態、時期を過ぎる。
    1. (イ) 日・月などが傾く。
      1. [初出の実例]「さ夜ふけてなかばたけゆく久方の月ふきかへせ秋の山かぜ〈景式王〉」(出典:古今和歌集(905‐914)物名・四五二)
    2. (ロ) 季節が、その盛りを過ぎる。その季節が終わりに近づく。
      1. [初出の実例]「春過ぎ夏闌(たけ)んたり 袁司徒が家の雪路達しぬらむ〈菅原文時〉」(出典:和漢朗詠集(1018頃)下)
      2. 「去程に、春過夏たけ、秋も深くて、冬のころにもなりしかば」(出典:仮名草子・伊曾保物語(1639頃)下)
    3. (ハ) 老齢になる。年をとる。また、植物などが成長しすぎる。
      1. [初出の実例]「年たけて又こゆべしと思ひきやいのちなりけりさ夜の中山〈西行〉」(出典:新古今和歌集(1205)羇旅・九八七)
  4. ある方向に長じる。熟達する。十分身につける。
    1. [初出の実例]「嫡子にて候義朝こそ、坂東そだちのものにて、武勇のみちにたけて候へ」(出典:金刀比羅本保元(1220頃か)上)
    2. 「ガクモンノ taqeta(タケタ) ヒト」(出典:日葡辞書(1603‐04))

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