空洞(読み)クウドウ

デジタル大辞泉 「空洞」の意味・読み・例文・類語

くう‐どう【空洞】

1 ほらあな。洞穴。また、内部がうつろになっていること。また、その部分。「幹が空洞になった老木」
2 形式だけで内容のないことのたとえ。「法案の空洞化をはかる」
3 肺・腎臓などの内部に壊死えしが起こり、それが排出または吸収されたあとにできる空間。肺結核のときにできるものなど。
[類語]洞ほら・洞穴ほらあな・洞穴どうけつ・洞窟・岩窟・石窟・岩屋・山窟・鍾乳洞・洞門・岩陰・風穴・空間・スペース・空き・中天・空虚・空から・空っぽ・がら空き・がらんどう・うつろ・虚うろ・虚空・蛻もぬけの殻

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精選版 日本国語大辞典 「空洞」の意味・読み・例文・類語

くう‐どう【空洞】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① 物の中に穴が開いてうつろになっていること。その穴。また、形式ばかりで、内容のないことのたとえにもいう。
    1. [初出の実例]「磬は其内空洞にして、水にも浮ぶものなる程に浮磬と云歟ぞ」(出典:四河入海(17C前)一七)
    2. 「自己の中核の満されざる空洞が〈略〉あらわに口をあけているのが」(出典:荷風の生涯と芸術(1956)〈中村真一郎〉一二)
  3. ② 山などにある洞穴。洞窟。
    1. [初出の実例]「くうだう風涼し」(出典:車屋本謡曲・車僧(1514頃))
  4. ③ 炎症や壊死によってくずれた組織が、体外に排出または体内で吸収されたために臓器の一部に生じた空間。肺結核で肺にできるものなど。
    1. [初出の実例]「これが喀血した年の古い写真です〈略〉肉眼では見逃しやすいが空洞があります」(出典:亜剌比亜人エルアフイ(改作)(1957)〈犬養健〉五)

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改訂新版 世界大百科事典 「空洞」の意味・わかりやすい解説

空洞 (くうどう)

充実性臓器(肺,肝臓,腎臓,脳など)の内部に病変が生じ,その中心部が崩壊して中空となった病巣をいう。通常,中空となるには,崩壊した中心部の物質が吸収されるか外界へ放出されねばならない。したがって気道を通して外界と交通のある肺の病変で最も多く認められるもので,主として肺疾患のときに好んで用いられる言葉である。最も多い疾患は肺結核に際して生じる結核性空洞cavity tuberculousで,中心の乾酪壊死物質は一部は吸収されるが,大部分は気道を通じて咳や痰とともに放出されて中空をつくる。空洞の壁は結核特有の肉芽腫性炎症組織で厚く囲まれ,胸部レントゲン写真で明りょうに写し出される。外界と通じているため排菌も生じ,また病巣内への出血は喀血として新鮮血を排出する。肺結核と同様のレントゲン像を示す空洞性病変は肺癌や肺アスペルギルス症でもみられる。肺癌の場合は扁平上皮癌に多く,癌組織の中心部が自壊し,不規則な形の空洞をつくる。肺アスペルギルス症は固体の免疫能の低下した場合などに生じ,空洞の中に菌塊fungus ballを含んでいる。
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普及版 字通 「空洞」の読み・字形・画数・意味

【空洞】くうどう

ほらあな。〔世説新語、排調〕王丞相(導)、伯仁()の~腹を指さして曰く、の此の中、何のるぞと。答へて曰く、此の中、洞にして物無し。然れどもが輩數百人を容ると。

字通「空」の項目を見る。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「空洞」の意味・わかりやすい解説

空洞
くうどう
cavity

炎症や組織壊死によって変性した組織が体外に排除,あるいは吸収されたのちにできる空間。肺結核で乾酪壊死巣が軟化してできる空洞がよく知られている。この肺の空洞は,喀出される内容物に混る結核菌によって,他に広がったり感染したりする禍根となるので重視される。

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デジタル大辞泉プラス 「空洞」の解説

空洞

高橋新吉による詩集。1981年刊行(立風書房)。1982年、第15回日本詩人クラブ賞を受賞。

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