(読み)ケイ

デジタル大辞泉 「罫」の意味・読み・例文・類語

けい【×罫】

文字をそろえて書くために、紙上一定間隔で引いた線。罫線。「の入った便箋
碁盤ごばんなどの上に引いた、縦横の筋。
輪郭界線印刷するために、活字と一緒に組む約物の一。表罫おもてけい裏罫うらけい飾り罫などがある。「で囲む」
[類語]ラインすじ線条直線曲線実線破線点線波線斜線アンダーライン傍線折れ線垂線鉛直線接線水平線平行線対角線双曲線放物線母線螺線らせん割線中線中心線

けい【罫】[漢字項目]

[音]ケイ(慣)
文字の列を正しくするために引いた線。「罫紙罫線
印刷で、輪郭や筋を表す線。「表罫おもてけい
難読罫書けがき罫引けびき

け【×罫】

けい(罫)」に同じ。
四巻経書き奉るべき紙経師に打ちつがせ―かけさせて」〈宇治拾遺・八〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「罫」の意味・読み・例文・類語

けい【罫】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 文字の列をそろえるために紙上に引く線。一定の間隔で引かれた線。枠(わく)や輪郭を示すための線。古くは「け」。〔交隣須知(18C中か)〕
    1. [初出の実例]「よく西洋綴の帳面で、罫の引いたのが有ませう」(出典:破戒(1906)〈島崎藤村〉一四)
  3. 碁盤、将棋盤などの表面に引かれた、縦横の線。け。
  4. 印刷で、輪郭やすじを表わす線。細いものを表罫(おもてけい)、太いものを裏罫(うらけい)、波線をブル罫といい、他に星罫、ミシン罫などがある。

け【罫】

  1. 〘 名詞 〙
  2. けい(罫)
    1. [初出の実例]「けかけたる金(かね)のすぢよりも、墨つきの、上にかがやくさまなども、いとなむ珍らかなりける」(出典源氏物語(1001‐14頃)鈴虫)
  3. けい(罫)

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普及版 字通 「罫」の読み・字形・画数・意味


13画

[字音] ケイ・カイ・ケ
[字訓] すじ

[字形] 形声
声符は卦(か)。卦は卜うときに用いる土版。それに卦爻をしるした。土版に線を加えるを罫という。版本の本文周辺に加える太線を烏糸(うし)、上欄を烏糸欄という。〔集韻〕に「礙(さまた)ぐ」の訓があるのは(かいけい)の訓。〔玉〕に「礙(さまた)ぐなり」と訓する字で、通用の義である。

[訓義]
1. すじ、区画する縦横の線。
2. とどこおる、さまたげる。
3. 棋盤上の方格。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕罫 礙なり、止なり。倭、介伊の反 〔字鏡集〕罫 サハル・トドコホル・サヘ・サフ

[熟語]
罫紙罫中・罫版罫布
[下接語]
外罫・方罫

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