衣装・衣裳(読み)いしょう

精選版 日本国語大辞典 「衣装・衣裳」の意味・読み・例文・類語

い‐しょう ‥シャウ【衣装・衣裳】

〘名〙
上半身に着る衣(きぬ)と、下半身につける裳(も)。転じて、広くきもの衣服をいう。
※続日本紀‐大宝元年(701)正月庚寅「直広弐已上者、特賜御器膳并衣裳
※一茶方言雑集(1819‐27頃)「衣裳(イセウ)、もめんどてらにても皆いせうと云」 〔易経‐繋辞・下〕
演劇舞踏などの、舞台で扮装に用いる衣服。能では多く装束という。
※風姿花伝(1400‐02頃)二「いしゃうを飾りて、衣紋を繕ひてすべし」
[語誌](1)中世までの「衣裳」は、キヌ・キルモノなどと共に、ほぼ着衣の総称として用いられている。
(2)近世に入ると、華美な、扮装としての舞台衣裳や晴れ着用法が中心となり、その後、表記は、熟語全体の意味の類似性から「衣装」の書き換えも定着した。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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