賛(漢字)

普及版 字通 「賛(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 15画

(旧字)贊
19画

[字音] サン
[字訓] たすける・たたえる

[説文解字]

[字形] 会意
旧字は贊に作り、(しん)+貝。(しん)。は古くは呪儀に用いることがある。貝にをそえて祈り、神の祐助を求める。ゆえにたすけて成就する、賛成の意となる。〔説文〕六下に「見(まみ)ゆるなり」と訓し、進見のときに貝を贈物とする意とするが、古義ではない。〔書序、咸乂〕に「伊陟(いちよく)巫咸に贊(たす)けらる」、〔易、説卦伝〕「を幽贊(いうさん)し、(めとぎ)を生ず」のように、神明・神聖の祐助を得ることをいう。

[訓義]
1. たすける、神の祐助をうける。
2. すすめる、みちびく、つげる。
3. ほめる、たたえる、神徳をたたえる。
4. あきらかにする、なしとげる。
5. まみえる。
6. 字はまた、讚に作る。

[古辞書の訓]
名義抄〕贊 ススム・スツ・ソナフ・タスク 〔字鏡集〕贊 ミチビク・タスク・ヤム・ソナフ・タダス・ホム・ミル・スツ・マウス・ススム

[声系]
〔説文〕に贊声として・鑽など十字を収める。贊に纂(さん)の声があって、集の意があり、その義に通ずるものが多い。

[語系]
贊tzanは・左・佐tzaiと声義の関係があり、贊は神明の佐助を求める意。左・佐は神明を助け参らす意の字である。纂tzuanは贊と畳韻。また撮tsuat、dzuan、dzhoanなども声義近く、この系統のものには集の意がある。語彙は讚字条参照。

[熟語]
賛引賛謁賛閲・賛化・賛・賛画賛軌・賛・賛君賛稽・賛見・賛語賛仰・賛興・賛佐・賛祭賛賛賛祀賛辞・賛者賛述・賛助・賛称賛唱賛頌・賛賞賛襄・賛水・賛成・賛世・賛正賛嘆・賛同・賛導・賛唄賛拝・賛美・賛評・賛文賛諭賛誉・賛揚・賛翼・賛理・賛和
[下接語]
引賛・謁賛・画賛・共賛・匡賛・協賛・宏賛・賛・自賛・称賛・賞賛・図賛・絶賛・宣賛・熱賛・扶賛・輔賛・奉賛・褒賛・幽賛・翼賛礼賛・論賛

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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