酔う(読み)ヨウ

デジタル大辞泉 「酔う」の意味・読み・例文・類語

よ・う〔よふ〕【酔う】

[動ワ五(ハ四)]《「え(酔)う」の音変化》
飲んだ酒のアルコール分体中にまわり、正常な判断行動がとれなくなったりする。「美酒に―・う」「―・った勢いけんかを売る」
乗り物に揺られたり、人込み熱気に当てられたりして気分が悪くなる。「船に―・う」「人に―・う」
そのことに心を奪われてうっとりする。また、自制心を失う。「成功に―・う」「妙技に―・う」「太平に―・う」
[可能]よえる
[類語](1酔っ払う出来上がる酩酊めいていする沈酔する大酔たいすいする泥酔する乱酔する飲まれるへべれけになるとらになる酒気を帯びる微醺びくんを帯びる酔い潰れるぐでんぐでんべろべろべろんべろんへべれけれろれろ悪酔い酔態酒乱酔眼酔眼朦朧もうろうさか焼けほろ酔い生酔い微酔酔狂酔歩呂律ろれつが回らない千鳥足目が据わるメートルを上げる宿酔二日酔い酔いどれ酔っ払い大虎おおとら/(3酔いれるひた陶酔するうっとりする恍惚こうこつ陶然とろけるしびれる

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精選版 日本国語大辞典 「酔う」の意味・読み・例文・類語

よ・うよふ【酔】

  1. 〘 自動詞 ワ行五(ハ四) 〙 ( 「えう(酔)」の変化した語 )
  2. 酒を飲んで酒気が全身にまわる。酒を飲んで正常な状態でなくなる。酒を飲んで正気を失う。酩酊する。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「酔(ヨヲ)ふた㒵もせず見へける」(出典:浮世草子・好色二代男(1684)八)
  3. 魚肉・キノコなどで中毒する。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  4. 船や車など乗物に乗って、揺られて目まいがしたり吐き気を催したりして、気持が悪くなる。
    1. [初出の実例]「水疾 トカイ シテキテ フネニ ヨウテ シノウト イタシマシタ」(出典:交隣須知(18C中か)一)
  5. 圧倒されて気持が悪くなる。のぼせたようになる。
    1. [初出の実例]「チニ yô(ヨウ)」(出典:日葡辞書(1603‐04))
    2. 「人込に酔(ヨ)ったとでも思ったであらう」(出典:恋慕ながし(1898)〈小栗風葉〉二三)
  6. 魅力的なものに心を奪われる。魅せられる。うっとりする。また、正常な判断力、平静な気持を失う。
    1. [初出の実例]「両親ともに恰も妾(せふ)虚名に酔へる時なりしかば」(出典:妾の半生涯(1904)〈福田英子〉九)

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