酔狂(読み)スイキョウ

デジタル大辞泉 「酔狂」の意味・読み・例文・類語

すい‐きょう〔‐キヤウ〕【酔狂/粋狂】

[名・形動]
好奇心から人と異なる行動をとること。物好きなこと。また、そのさま。酔興。「真冬に水泳とは―なことだ」「だてや―で言うのではない」
(酔狂)酒に酔ってとりみだすこと。
「酒に酔って―でもすれば自らいましめるということもあろうが」〈福沢福翁自伝
[類語](1もの好き好事家おたく狂い気違いディレッタントマニアマニアック病的クレージーいかれる神経質凝り性モノマニアモノマニアック偏執狂執念深いアブノーマル異常異様狂的つうこだわりこだわる道楽れ者凝り屋執拗しつようしつこいサブカルチャーファディッシュファディズム気まぐれ気儘きまま浮気移り気むら気むら飽き性気移りお天気お天気屋飽きっぽい三日坊主気が多い熱し易く冷め易い放恣ほうし放縦放埒ほうらつ放逸奔放無軌道勝手次第好き勝手ほしいまま物見高い物好きしゃ好事こうず数寄すき多趣味悪趣味好奇好奇心新しがり新しがり屋新し物好き初物食い心寄せ好き好き気に入りお気に入り趣味好み嗜好しこう同好横好き愛惜愛好のぞのぞき見のぞき見るのぞき込む盗み見るうかが透き見野次馬野次馬根性興味本位興味津津しんしんの目たかの目目を輝かす目を奪われる見る目ぐ鼻ぎ回る助平根性物珍しい/(2酔う酔っ払う出来上がる酩酊沈酔大酔たいすい泥酔乱酔飲まれる虎になる酒気微醺びくん酔い潰れるべろんべろんぐでんぐでんべろべろへべれけれろれろ悪酔い酔態酒乱酔眼酔眼朦朧もうろうさか焼けほろ酔い生酔い微酔酔歩呂律ろれつが回らない千鳥足目が据わるメートルを上げる宿酔二日酔い酔いどれ酔っ払い大虎おおとら

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精選版 日本国語大辞典 「酔狂」の意味・読み・例文・類語

すい‐きょう‥キャウ【酔狂・粋狂】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 酔狂 ) ( ━する ) 酒に酔って狂うこと。また、酔って常軌を逸する人。酒狂。えいぐるい。
    1. [初出の実例]「帰路公春酔狂、因之自粟田口家、後日公春耻之」(出典:台記‐久安二年(1146)九月二七日)
    2. 「大じんわざと酔狂(スイキャウ)して、あたりあらく踏立」(出典:浮世草子・好色一代男(1682)六)
    3. [その他の文献]〔白居易‐酔中留別楊六兄弟詩〕
  3. ( 形動 ) 物好きなこと。好奇心が旺盛なこと。また、そのさま。好事(こうず)。酔興。すいきょ。
    1. [初出の実例]「しとやかさ手ざはりからが綸子にて〈嵐雪〉 柴垣うつも老の酔狂〈神叔〉」(出典:俳諧・句兄弟(1694)中)
    2. 「とんだすいきょうな。おまへの旦那はなんだ」(出典:咄本・無事志有意(1798)蓮牡丹)

すい‐こ【酔狂】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) 「すいきょう(酔狂)」の変化した語。
    1. [初出の実例]「塩のからい梅干ばばがすいこなやつとおぼしめそ、おはづかしやといひければ」(出典:浄瑠璃・山崎与次兵衛寿の門松(1718)上)

えい‐ぐるいゑひぐるひ【酔狂】

  1. 〘 名詞 〙 酒に酔って乱暴すること。また、その人。よいぐるい。
    1. [初出の実例]「大津二郎が女こそ例のゑいぐるひして、男に打たるるとて喚(おめ)くは」(出典:義経記(室町中か)七)

よい‐ぐるいよひぐるひ【酔狂】

  1. 〘 名詞 〙 酒に酔って乱暴すること。また、その人。えいぐるい。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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普及版 字通 「酔狂」の読み・字形・画数・意味

【酔狂】すいきよう(きやう)

酒に酔いしれる。唐・白居易酔中、楊六兄弟に留別す〕詩 春初、手を携ふれば、春深散 日として、狂せざるは無し

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