家内(読み)カナイ

デジタル大辞泉 「家内」の意味・読み・例文・類語

か‐ない【家内】

1 家の中。屋内。
2 家族。「家内一同」「家内安全」
3 妻。ふつう、他人に対して自分の妻をいうときに用いる。「家内も喜んでおります」
[類語](1)インドア・屋内・室内/(2)家族・家庭・家・内・ホーム・マイホーム・所帯・世帯・一家・我が家・スイートホーム・ファミリー・お宅・おいえ・おうち・貴家/(3)妻つま・女房・細君・かみさん・ワイフ・かかあ・山の神・妻さい・ベターハーフ・押し掛け女房・姉さん女房・世話女房・恋女房・思い妻・糟糠の妻・愛妻・良妻・賢妻・悪妻

やぬち【家▽内/屋▽内】

《「やのうち」の音変化》いえのうち。屋内。
「櫛くしも見じ―も掃はかじ草枕旅行く君を斎いはふと思もひて」〈万・四二六三〉

や‐うち【家内】

1 家のなか。
「三階建の、―が広いだけ一層寂しく」〈里見弴・大道無門〉
2 一つ家に住んでいる人。家族の者。また、親類の者。
「―残らず女郎はいやがれど」〈浮・五人女・一〉

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精選版 日本国語大辞典 「家内」の意味・読み・例文・類語

か‐ない【家内】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① 家の内。また、家族、家人。
    1. [初出の実例]「国家并家内大事也」(出典:後二条師通記‐永長元年(1096)九月二六日)
    2. 「はや正月の心、いゑいゑに庭いろりとて、釜かけて、焼火して、庭に敷ものして、その家内(カナイ)、旦那も下人もひとつに楽居して」(出典:浮世草子・世間胸算用(1692)四)
    3. [その他の文献]〔宋書‐殷琰伝〕
  3. ② 妻。自分の妻を謙遜していう場合が多い。
    1. [初出の実例]「却疑身是遊二鞍馬一、目覚罷帰家内嗔」(出典:狂詩・二大家風雅(1790)業寂僧都見誘看花東山酔而不能帰一睡至暁僧都有詩次韻)
    2. 「家内はまた家内で心配して」(出典:破戒(1906)〈島崎藤村〉四)

家内の語誌

「家庭」という言葉が一般に用いられるようになる明治中期以前は、「家内」や「家」がその意味を担っていた。現在では「家内安全」のような熟語にまだ以前の名残がある。→「かてい(家庭)」の語誌


け‐ない【家内】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「け」は「家」の呉音 ) 家の内。また、家の者。家族。あるいは、家族全員。一家。一族。かない。
    1. [初出の実例]「屎尿の穢を浄むる女有り。〈略〉然れば家内(けない)の人、皆、此の女を(きた)なみ蔑(あなづり)て」(出典:今昔物語集(1120頃か)三)
    2. 「世の外聞もかまはず、大声あげて泣れければ、家内(ケナイ)の者ども興をさまし」(出典:浮世草子・世間胸算用(1692)一)

や‐うち【家内】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① 家のなか。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「手桶の水に爐の灰の、怱ちぱっと立ち上り、家裡(ヤウチ)も暗むばかりなる」(出典:人情本・貞操婦女八賢誌(1834‐48頃)六)
  3. ② 家の中の者。家族の者。また、親類の者。
    1. [初出の実例]「家(ヤ)うちのこらず女郎はいやがれど無理に帷子(かたびら)ぬがせて」(出典:浮世草子・好色五人女(1686)一)

いえ‐うちいへ‥【家内】

  1. 〘 名詞 〙 家中の者。家の者全部。
    1. [初出の実例]「家うちたかり懸りて背中を打ちたり」(出典:仮名草子・浮世物語(1665頃)二)

やんち【家内】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「家内(やうち)」の意 ) 茨城県多賀郡で漁夫をいう。

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