デジタル大辞泉 「福」の意味・読み・例文・類語
ふく【福】
[名]1 運のよいこと。幸運。幸い。しあわせ。「
2 神仏への供え物のおさがり。また、それをいただくこと。おふく。ごふく。
「このすずは鞍馬の―にて候ふぞ」〈著聞集・一八〉
[名・形動ナリ]ゆたかなこと。裕福なこと。また、そのさま。「―な旦那を取り放してはと」〈浮・禁短気・五〉
[類語]幸福・幸せ・幸い・
[名]
[名・形動ナリ]ゆたかなこと。裕福なこと。また、そのさま。



(ふく)。
は器腹のゆたかな酒
の形。〔説文〕一上に「
(たす)くるなり」とし、〔
伝〕には「備はるなり」と畳韻を以て訓する。金文に
の字形があり、宗
に酒
を供えて祭り、福を求めることをいう。また祭肉を福といい、わが国の「ひもろぎ」にあたる。〔国語、晋語二〕に「必ず
やかに祠りて、
を歸(おく)れ」とあるのは、その祭肉の意。祭余の肉は、同族の人に頒(わか)つ定めであった。
サイハヒ・サイハヒス・ヨル・ヰル 〔字鏡〕
マサシ・サイハヒ・フセ・カスシ・マタ・ヰル 〔字鏡集〕
ヰル・フセ・サイハヒ・ヨシ・ヤスシ
・富piu
kは同声。
は示(祭卓)に従い、富も宗
を示す宀(べん)に従う字で、ともに神霊に多く供薦する意。またそれによって多福を得ることをいう。〔
伝〕に「備はるなり」という備bu
kは声近く、具備の意であるが、備の本義はもと
(ふく)(えびら)をいう字である。
▶・福祉▶・福酒▶・福寿▶・福祥▶・福食▶・福人▶・福水▶・福祚▶・福胙▶・福沢▶・福地▶・福徴▶・福田▶・福徳▶・福庇▶・福物▶・福脯▶・福報▶・福命▶・福祐▶・福履▶・福利▶・福霊▶・福禄▶
福・賜福・寿福・受福・祝福・順福・承福・祥福・浄福・清福・善福・多福・大福・長福・追福・天福・万福・百福・
福・冥福・裕福・利福出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…寺院については1185年(文治1)文覚(もんがく)が起請文の中で神護寺における酒宴を禁じたほか,1214年(建保2)の極楽坊起請,32年(貞永1)の海竜王寺制規など,その事例は多い。公家の場合も1191年(建久2)の新制で〈隣里雑人の群飲射的〉を〈闘殺の根元〉として禁じ,1212年(建暦2)と31年(寛喜3)の新制にも同様の条文があり,公家新制に応じて制定された1226年(嘉禄2)と63年(弘長3)の興福寺の新制でも酒宴は禁じられている。鎌倉幕府が1252年(建長4)以後,しばしば沽酒(こしゆ)禁制を発しているのも,同じ効果をねらったのであろうが,〈二条河原落書〉に詠まれたような茶寄合,連歌会にともなう〈飲酒乱舞〉に対し,1336年(延元1∥建武3)室町幕府は《建武式目》の第2条で〈群飲佚遊〉を厳しく禁じたのである。…
※「福」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
[名](スル)二つ以上のものが並び立つこと。「立候補者が―する」「―政権」[類語]両立・併存・同居・共存・並立・鼎立ていりつ...