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ラムゼー Ramsay, Allan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ラムゼー
Ramsay, Allan

[生]1713.10.13. エディンバラ
[没]1784.8.10. ドーバー
スコットランドの肖像画家。詩人 A.ラムゼーの子。エディンバラで学んだのち,1734年にロンドン,36~38年にイタリアで修業。帰国後はロンドンで活躍したが,55~57年には再びイタリアに旅行。 60年代は王室の肖像画などを描きながら,文豪 S.ジョンソンらと交友をもち,古典の研究や政治問題の論争などに関心を示した。主要作品は『ミード博士像』 (1747,ロンドン,ファンドリング病院) 。

ラムゼー
Ramsay, Sir Bertram Home

[生]1883.1.20. ハンプトン
[没]1945.1.2. パリ
イギリスの海軍軍人,大将。 1898年海軍兵学校入学,第1次世界大戦中は中佐でドーバー海峡の駆逐艦隊を指揮した。 1935年少将となり,海軍参謀総長となったが3年で引退。第2次世界大戦でドーバー海峡司令官として復帰,ダンケルク撤収作戦 (ダンケルクの戦い ) を,各種船舶 850隻を動員してやりとげ,英仏その他の連合軍 33万 8000人以上をドイツ軍の追撃から救った功によりナイト爵に叙せられた。その後も北アフリカ作戦,シチリア島上陸作戦,ノルマンディー上陸作戦と,イギリス海軍を率いて転戦した。 45年パリ上空で墜落死。

ラムゼー
Ramsay, George

[生]1800.3.19. パートシャー,エイルス
[没]1871.2.22. エイルス
イギリスの哲学者,経済学者,医師。ケンブリッジのトリニティ・カレッジ卒業。経済学面では大陸の諸思想を取入れてリカード派の理論を批判した。主著"An Essay on the Distribution of Wealth" (1836) 。理論的には,古典派経済学から一歩脱却する資本の絶対性の否認,可変資本と不変資本の区別とそれに基づく資本の有機的構成の高度化,フランス経済学からイギリス経済学への企業家という概念の導入などがあげられる。資本主義確立期のイギリスにおける貧困者の存在を経済学的に問題とし,その解決の道を経済学そのものに求めた点に彼の業績があるが,必ずしも大きな影響力をもったとはいえない。

ラムゼー
Ramsay, Sir William

[生]1852.10.2. グラスゴー
[没]1916.7.23. ハイウィカム
イギリスの化学者。ドイツに留学 (1870) ,ハイデルベルク大学の R.ブンゼンのもとに学び,帰国後アンダーソン大学助手 (72) ,ブリストル大学教授 (80) ,ロンドン大学教授 (87) 。ロイヤル・ソサエティ会員 (88) 。 1886年の圧力と融点の関係式 (ラムゼー=ヤングの規則) ,93年の表面張力と温度の関係式 (ラムゼー=シールズの式) の発見など化学量論に関する貴重な業績,アルカロイドの生理作用に関する研究などが知られるが,彼の最大の業績は,J.レイリーとの共同になるアルゴン発見をはじめとする,ヘリウムネオンクリプトンキセノン (94~98) ,ラドン (1912) と不活性気体元素の理論的予測と実験的確認である。また,F.ソディとともにラジウムからできる放射物資がヘリウムを生成することを明らかにし,元素転換の事実を証明した (03) 。 1902年ナイトの称号を贈られ,04年ノーベル化学賞を受賞。

ラムゼー
Ramsey, Arthur Michael

[生]1904.11.14. ケンブリッジ
[没]1988.4.23. オックスフォード
イギリスの聖職者。第 100代カンタベリー大主教ケンブリッジ大学,カデストン神学大学で学び,各地で牧師をしたのち,1940年ダラム大学,50年ケンブリッジ大学の神学教授。 52年ダラム主教,56年ヨーク,61年カンタベリー各大主教。教会統一に尽力し,66年教皇パウルス6世と正式に会見,平和の口づけをかわした。新約聖書の研究にも力を注いだ。 74年引退。主著『福音とカトリック教会』 The Gospel and the Catholic Church (1936) 。

ラムゼー
Ramsey, Frank Plumpton

[生]1903.2.22. ケンブリッジ
[没]1930.1.19. ケンブリッジ
イギリスの哲学者,数学者。ケンブリッジ大学で数学を修め,同大学講師をつとめた。 A.ホワイトヘッドと B.ラッセルによる命題関数の理論の修正とそこに示されているタイプ理論の簡約化を主張。また L.ウィトゲンシュタインの初期思想の影響を受け,そのトートロジー理論や説明理論を発展させた。主著『数学の基礎と論理学的諸論文』 The Foundations of Mathematics and Other Logical Essays (1931) 。

ラムゼー
Ramsey, Norman Foster

[生]1915.8.27. ワシントンD.C.
[没]2011.11.4. マサチューセッツ,ウェーランド
アメリカ合衆国の物理学者。1940年コロンビア大学で物理学の博士号を,1954年にケンブリッジ大学で理学博士号を取得した。アメリカの各大学で教鞭をとり,1947年ハーバード大学に招かれ,1966年にはヒギンズ記念物理学教授に就任した。1949年,離れた 2ヵ所にかけた電磁場分子線を通して磁気共鳴(ラムゼー共鳴)を起こすことにより,原子や原子核をきわめて高い精度で調べられることを見出した。またマイクロ波を同調させて超精密な時間計測を可能にし,今日,時間標準の決定に使われているセシウム時計の開発に道を開いた。1950年代には水素メーザーの研究にも業績を上げた。ハンス・G.デーメルト,ウォルフガング・パウルとともに 1989年にノーベル物理学賞を受賞した。

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百科事典マイペディアの解説

ラムゼー

米国の物理学者。1947年ハーバード大学教授。セシウム原子の共鳴振動数を利用し,10兆分の1秒まで時間を正確に測れる方法を開発。1967年,国際度量衡委員会で1秒はセシウム原子の振動数で定義されるようになった。

ラムゼー

英国の化学者。グラスゴー大学に学び,ブリストル大学教授,同学長を歴任後,1887年ロンドン大学教授。液体の蒸気圧や臨界点における性質,表面張力に対する温度の影響などを研究。
→関連項目ヘイロフスキーレーリー

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世界大百科事典 第2版の解説

ラムゼー【Allan Ramsay】

1713‐84
イギリスの画家。同名の詩人を父にエジンバラに生まれる。ロンドン,ローマ,ナポリで画業を修めた後,ロンドンに定住し肖像画家として活動。同時代フランスのロココ風肖像画の影響を感じさせる優雅で洗練された作風をもち,ことに女性の肖像画を得意とした。1760年ライバルのJ.レーノルズをさしおいてジョージ3世の御用画家となるが,68年のローヤル・アカデミー設立時には実質的に画業から引退しており,彼が端緒を開いたイタリア的〈グランド・マナーGrand Manner(大様式)〉の肖像画の完成はレーノルズによって行われた。

ラムゼー【Arthur Michael Ramsey】

1904‐88
英国国教会の聖職者,カンタベリー大主教。ケンブリッジ出身。リンカン神学校副校長(1930‐36),ダラム大学神学教授を経て,1950年ケンブリッジの欽定神学講座担当教授。2年後ダラム主教に選ばれ,ヨーク大主教を経て,61年第100代カンタベリー大主教に就任,聖公会とローマ・カトリック教会の話合いを促進した。79年,立教大学のウィリアムズ主教記念講座の第1回講師として来日。著書は《キリストの甦り》(1944)ほか多数。

ラムゼー【Frank Plumpton Ramsey】

1903‐30
イギリスの数学者,論理学者,哲学者。ケンブリッジ大学を卒業後,21歳でケンブリッジ大学のキングズ・カレッジのフェローとなり,論理学,哲学,経済学の分野で大きな足跡を残したが,夭折した。ラムゼーの主要な関心は,哲学,および数学,論理学の領域であり,数学基礎論において,B.A.W.ラッセル,A.N.ホワイトヘッド,L.ウィトゲンシュタインの残したいくつかの問題を解決した。この分野での業績は《数学基礎論》(1931)にまとめられている。

ラムゼー【James Rumsey】

1743‐92
アメリカの蒸気船発明家。メリーランド生れ。水車大工をしていたが,船の新しい推進法の研究を始め,1787年には蒸気機関を用いた水ジェット推進方式による蒸気船を建造し,4ノットの速力を得た。これは,船首より取り入れた水を船尾から噴射して前進する方式で,噴射用の水を通す管がポンプの筒の口径に比し非常に小さかったため能率はよくなかったといわれる。その後渡欧して,92年にはテムズ川での実験にも成功したが,志半ばにしてロンドンで客死した。

ラムゼー【William Ramsay】

1852‐1916
イギリスの化学者。希ガス類の発見者として著名。グラスゴーで生まれ,当地の大学や研究所で学んだのち,1870年チュービンゲン大学に留学し,フィティヒR.Fittig(1835‐1910)の有機化学研究室でニトロトルイル酸の研究を行い,19歳で学位を得た。帰国後,グラスゴーのアンダーソン・カレッジ助手となり(1874),ピリジン誘導体の研究など,有機化学分野の研究を行った。80年にブリストル大学教授になり,化学量論や熱力学の研究,助手ヤングS.Youngとともに液体の蒸気圧や臨界状態の研究など物理化学的研究を行い,実験技術の改良も進めて,彼ののちの研究の基礎をこの時代に築いた。

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大辞林 第三版の解説

ラムゼー【William Ramsay】

1852~1916) イギリスの化学者。アルゴン・ヘリウム・ネオン・クリプトン・キセノンなどの希ガスを発見。またラドンの研究で放射性元素崩壊の際ヘリウムが放出されることを発見。

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世界大百科事典内のラムゼーの言及

【貸本屋】より

… さて,こうした貸本業のはしりは18世紀の大衆文芸の発達をもってはじまる。1726年詩人で,書籍商でもあったラムゼーAllan Ramsay(1686‐1758)が,エジンバラの町にはじめたのを最初とするが,すでに17世紀のロンドン市中では,書籍商が自家の蔵書を貸し出していたともいわれる。日本での貸本業が城崎のような湯治場と無縁でなかったように,イギリスにおいてもローマ支配時代からの温泉場バース(文字どおり温泉の意)をはじめとする保養地には欠かせないものとして栄える。…

【貸本屋】より

… さて,こうした貸本業のはしりは18世紀の大衆文芸の発達をもってはじまる。1726年詩人で,書籍商でもあったラムゼーAllan Ramsay(1686‐1758)が,エジンバラの町にはじめたのを最初とするが,すでに17世紀のロンドン市中では,書籍商が自家の蔵書を貸し出していたともいわれる。日本での貸本業が城崎のような湯治場と無縁でなかったように,イギリスにおいてもローマ支配時代からの温泉場バース(文字どおり温泉の意)をはじめとする保養地には欠かせないものとして栄える。…

【キセノン】より

…周期表元素記号=Xe 原子番号=54原子量=131.29±3安定核種存在比 124Xe=0.096%,126Xe=0.090%,128Xe=1.919%,129Xe=26.44%,130Xe=4.08%,131Xe=21.18%,132Xe=26.89%,134Xe=10.4%,136Xe=8.87%融点=-111.9℃ 沸点=-107.1℃気体の密度=5.85g/l(0℃,1気圧)液体の比重=3.52(-109℃)固体の比重=2.7(-140℃)臨界温度=16.538℃ 臨界圧=57.64気圧水に対する溶解度=21.80ml/100ml(0℃),11.09ml/100ml(20℃),8.78ml/100ml(50℃)電子配置=[Kr]4d105s25p6 おもな酸化数=0周期表第0族に属する希ガス元素の一つ。1898年7月,イギリスのW.ラムゼーとトラバースMorris William Traversは液体空気を分留し,クリプトンKr,ネオンNeを除いた最後の部分に沸点の低い,重い気体の新元素を発見した。ギリシア語のxenos(異国の)にちなんでキセノンと命名した。…

【クリプトン】より

…周期表元素記号=Kr 原子番号=36原子量=83.80安定核種存在比 78Kr=0.354%,80Kr=2.27%,82Kr=11.56%,83Kr=11.55%,84Kr=56.90%,86Kr=17.37%融点=-156.6℃ 沸点=-152.3℃気体の密度=3.74g/l(0℃,1気圧)液体の比重=2.155(-153℃)臨界温度=-63.8℃ 臨界圧=54.3気圧水に対する溶解度=11.05ml/100ml(0℃),6.26ml/100ml(20℃),3.75ml/100ml(60℃)電子配置=[Ar]3d104s24p6 おもな酸化数=0周期表第0族に属する希ガス元素の一つ。1898年5月,イギリスのW.ラムゼーとトラバースMorris William Traversは,液体空気を分留してアルゴンArをとり出した後に残る液体から,重い気体の新元素を発見し,ギリシア語のkryptos(隠れたもの)にちなんでクリプトンと命名した。空気中の含有量は1.1×10-4体積%。…

※「ラムゼー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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