日本大百科全書(ニッポニカ) 「中山(中国)」の意味・わかりやすい解説
中山(中国)
ちゅうざん / チョンシャン
中国、広東(カントン)省南部の地級市。珠江(しゅこう)デルタの南端に近く、経済特区の珠海(しゅかい)市に隣接する。人口142万3000(2010)。中山出身の在外華僑(かきょう)は約80万人を数える。孫文(そんぶん)(孫中山)の出生地であるところから、その名を市名としている。市内には孫文の旧居、紀念館、紀念中学などがある。珠海とともに観光開発が進み、温泉、レジャーセンター、ゴルフ場などがある。農業生産も盛んで、パイナップル、レイシ、リュウガンなど熱帯果物の産出で知られ、郷鎮企業(1980年代の改革開放路線に基づいて町や村が経営する企業)の発展により、製糖、電子、家電、食品などの工業も発展している。とりわけ、電子商取引企業の成長が著しい。
[青木千枝子・河野通博・編集部 2017年1月19日]
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