中正(読み)ちゅうせい

精選版 日本国語大辞典 「中正」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐せい【中正】

〘名〙
① (形動) どちらにもかたよらないで正しいこと。また、そのさま。中庸。
太平記(14C後)一四「望請乾臨明照中正、加断割於昆吾利
※わらんべ草(1660)四「故に、有心、無心の間をくふうすべし、其わたくしと、いつはりとをされば、中正の理にかなふ」 〔易経‐乾卦文言〕
② (形動) ほどよい程度であること。かたよらない程度。また、そのさま。中庸。
※古活字本毛詩抄(17C前)四「強いには柔をそゆるぞ。正直はをちず柔にもをちずして中正の道を行を云ぞ」
中国官名。秦末にはじまり、六朝時代、人材登用のことにあたった。
制度通(1724)六「三国魏の文帝魏王たる時に〈略〉州郡ごとに中正と云官を置て」 〔史記‐陳渉世家〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「中正」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐せい【中正】

[名・形動]かたよらず、公正であること。また、そのさま。中庸ちゅうよう。「中正の理にかなう」「中正な判断を下す」
[派生]ちゅうせいさ[名]
[類語]中間的中性中立中庸中道不偏不党ニュートラル方正適正真正純正フェア合理正しい論理的理路整然ロジカル合理的理詰めことわり事理条理論理理屈筋道辻褄つじつま理路道筋ロジック正当至当正道本筋正則公正まっとうまとも合法合法的ノーマル

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「中正」の意味・わかりやすい解説

中正
ちゅうせい
zhong-zheng; chung-chêng

中国,魏晋南北朝時代の官職名。州,郡あるいは県におかれ,前期にはそれぞれの州,郡,県出身の人物才能徳行などによって一品から九品までに評定するのを主任務としたが,東晋・南朝では貴族制を支える機関に変化し,北朝では旧来の中正の職務が形式化して残った。隋初に廃止

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の中正の言及

【九品官人法】より

…中国,三国から隋初まで行われた官吏登用法。一品から九品にいたる品級で人を官につけるので九品官人法といったが,のちには九品中正制度ともいわれた。220年に曹操が没するや,子の曹丕(そうひ)(のちの魏の文帝)が後漢の献帝に迫って禅譲させ魏王朝を建てた際,漢の官僚を才能徳行に応じて新政府に吸収することを当面の目的として,魏王の尚書であった陳群(?‐236)の建議により実施され,その後も引きつづいて一般に官吏を登用するのに用いられた。…

※「中正」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

柿落し

劇場用語。新築劇場の開場興行をいう。昔の劇場は,屋根を柿(こけら)でふき,完成のとき不用の板くずをはき落としたので,この語が生まれたという。...

柿落しの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android