精選版 日本国語大辞典「正当」の解説
しょう‐とう シャウタウ【正当】
〘名〙
※十三夜(1895)〈樋口一葉〉上「正当(ショウタウ)にも正当(ショウタウ)にも百まんだら頼みによこして貰って行った嫁の親」 〔易経‐否卦〕
② (形動) 偽り飾らないこと。実直なこと。また、そのさま。信実。せいとう。
※歌舞伎・小袖曾我薊色縫(十六夜清心)(1859)三立「金子を受ぬも正当成気質。感心感心」
③ ある時にちょうど当たること。正しく相当すること。相当。
※空華日用工夫略集‐永和四年(1378)一〇月五日「正当今日、且道祖師畢竟来也去也」 〔賈島‐三月晦日贈劉評事詩〕
せい‐とう ‥タウ【正当】
〘名〙 (形動)
① 道理にかなっていること。正しいこと。理の当然であること。また、そのさま。しょうとう。
※小説神髄(1885‐86)〈坪内逍遙〉下「元来正当(セイタウ)の事にあらねば」
※暗夜行路(1921‐37)〈志賀直哉〉二「そしてそれが正当(セイタウ)な考へ方だと思ひます」
② 実直なこと。まことのあること。また、そのさま。しょうとう。
※歌舞伎・紋尽五人男(1825)三幕「忠義を立てる正当(セイタウ)な、お兄いさんを勿体ねえ」
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